8.5

月刊少女野崎くん

原作の内容をほぼそのままアニメ化しただけでこれほどまでに面白くなるとは思わなかった。やはり映像向きの作品だったということだろう。とりわけ四コマで区画された話がシームレスに繋がることで物語としての連続性が明確になったこと、佐倉千代の声優がほ…

普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。

今期最も終わってしまうことが悲しいアニメだった。社会の奴隷として働く日々の中で間違いなく大きな救いとなったし、架空の存在である流川市(最悪モデルとなった千葉の流山市でもいい)に移住したくなるくらいにはこの作品に嵌った。世に言う(死語に近い)美…

ピンポン #1 「風の音がジャマをしている」

原作未読。およそ時代に逆行しているキャラデザやアニメーションでここまで普遍的なシナリオを真正面から見せつける技量は凄まじいの一言に尽きる。湯浅政明はやはり天才だった。芸術性と大衆性を両立させたアニメ史に残る名作『四畳半神話大系』を髣髴とさ…

健全ロボダイミダラー 第1話 「揉め!ダイミダラー出撃!」

こういう馬鹿みたいなアニメが1クールに1つは必要だという認識のもと生きているのでこのアニメの存在は非常にありがたい。前期だと生徒会役員共がその役目を担っていたが、このアニメは役員共と違って紳士的要素がそのまんま提示される上にどこまでが本気な…

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 第1話 「悪霊にとりつかれた男」

我々が予想していた通りのジョジョを見せてくれたので何も言うことはないです。前作が放送されてからまだ1年しか経っていないのに前作と同じレベルの完成度だというのは恐ろしい。もうこれどう考えても前作放送時点で続編制作を企画してたとしか思えない。前…

ガリレイドンナ 第1話 「ガリレオDNA」

ようやく秋アニメで期待できそうなものが出てきたので一安心しました。キルラキルはなんだかんだでカロリー半端なく高いので見てるだけで疲れてしまうし、境界の彼方は2話目で作品の方向性も遥か彼方へ飛んで行ってしまうし、のんのんびよりはきんいろモザイ…

IS<インフィニット・ストラトス>2 第1話 「一夏の想いで」

アバンからもう完全に1期を意識していてああそういえばISって一応バトルものでもあったんだよなとここにきてようやく思い出した。IS1期が放送されてから約2年半、頭の中のIS像は徐々に姿形を変えて、気付けば学園ハーレムラブコメアニメという印象しか残って…

ガッチャマン クラウズ #10 「Crowds」

インターネットという空間あるいは一種の装置が人間の悪の部分を増幅し際限無く放出させるという現実を踏まえた上で、それをオブラートに包むこと無く描き「一つの悪が集合体を悪に染める(悪事を最もらしく正当化する)」ということに対してマイノリティがど…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第11話 「今年もありがとう、なので」

「私たち展」という展覧会は1期で行われたイベントなのでそこに新鮮さはないものの、かなえにとっては写真部最後の活動ということになり、その意味では「ここから一歩踏み出していく」という希望に満ちた1期の私たち展とは違い、一歩踏み出すことが別れにも…

きんいろモザイク Episode 10 「すてきな五にんぐみ」

烏丸先生がオープニングを飾っていることからいかに彼女がこの作品内で重要かということがわかるかと思うが、日常系作品における「大人」というのはそれ自体希少種みたいなものなので、子供達が何らかの決断を迫られた時や何かの転機になる際には必ず道標と…

進撃の巨人 #21 「鉄槌 ―第57回壁外調査 (5)―」

残念ながらリヴァイ班はほぼ全滅したものの戦闘における作画が近年稀に見るレベルだったので納得せざるを得なかった。アク監二人置くってのはどうなのよと思ったけど作監複数人置いてるのとさほど変わらなかった。もっと修正入ってるのかと思ったらそうでも…

きんいろモザイク Episode 8 「今日はなんの日?」

文化祭という一大イベントを1話で終わらせるあたりが日常系作品の贅沢なところ。あらゆるイベントが1話以内で纏まっているのでスムーズに視聴できる。4コマを一旦分解してからアニメ用に再構築しているので原作を読んでいる時とテンポがまるで違うのは当たり…

きんいろモザイク Episode 7 「はらぺこカレン」

シノは事あるごとに「金髪少女」という言葉を口にしているけれど、実際のところ彼女が人として好きなのはアリスやカレンという存在で、金髪少女というのは属性・アイコンとしての好み。おれの友人に金髪少女がいたとしてもそれはアリスと同一の存在ではあり…

きんいろモザイク Episode 6 「金のアリス、金のカレン」

これもゆゆ式と同じ系統で(ゆゆ式本体もちょうどこのアニメに出てきた)、キャラクタの可愛さというのは本来視聴者に向けてアピールされるものなのだけど、アバンでわかるようにそれぞれの持つ可愛さというものを視聴者ではなく他のキャラクタに向けてアピー…

きんいろモザイク Episode 5 「おねえちゃんといっしょ」

完全に起動に乗ったのでもう大きく外れることもないし内容が弱くなってもキャラクタの力で強引にストライクゾーンに持ち込むことができる。勝利の黄金パターンを掴みダイヤモンドさながらの強度を手に入れたのでもう不安とか全くない。 忍の姉である勇をまず…

銀の匙 第四話 「八軒、ピザを焼く」

1話の卵かけ御飯の頃とは完全に別物だと思った方がいい。ピザがあまりに美味そうだったので思わず自宅でピザを作ってしまったことを誰が咎められるというのか。 しかし何でこんなにピザを美味そうに描けるのか、というよりこのアニメのピザはなんでこんなに…

きんいろモザイク Episode 4 「あめどきどきあや」

毎回最上級に美味い高級料理食べさせてもらってるという感じで全く文句無し。4話連続でこのクオリティを維持できているのははっきり言って異常なんだけど、下地がしっかりしてるし原作からアニメにする時にはアニメ用に構成し直してるので4コマ漫画原作アニ…

戦姫絶唱シンフォギアG EPISODE 4 「あたしの帰る場所」

突っ込みどころがあり過ぎて逆に突っ込むのが躊躇われるという新感覚アニメとして圧倒的な地位を確立したシンフォギアだが今回は突っ込みどころがほとんどない、というか普通に完成度高くて驚いた。シナリオも作画も今までのシンフォギアの中で一番良いと思…

風立ちぬ

一昨日見て来ました。本来なら見たその日に書くべきだったんだろうけどその日は友人宅に泊まり木曜はひたすら寝てたので今日まで引っ張る形に。取り敢えず30〜40代の人間なら直球でハマると思う。

きんいろモザイク Episode 3 「どんなトモダチできるかな」

もはや「2013年の夏といえばきんいろモザイク」というところまで来ているのだけど、一番凄いのは日常系の作品なのに今まで一度も内容が薄いと感じさせないところにある。作画に乱れがないのはキャラがややデフォルメされてるからだろうけど、シナリオに安定…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第2話 「どきどきの新しい一歩、なので」

まさかこのアニメがクール単位でのベスト(暫定)に上り詰める日が来ようとは思わなかった。何というかたまゆらはそういった順位みたいな俗世の戯れ事とは無縁の立ち位置というか、ある種の神聖さみたいなものを帯びていて表舞台で華々しく持ち上げられるとい…

有頂天家族 第一話 「納涼床の女神」

原作の内容をほぼ完全に映像に落とし込んだ文句無しの出来。京都の古風でありながら穏やかさと懐かしさを感じさせる雰囲気はP.A.WORKSにより確立され、原作における矢三郎の独白は櫻井のナレーションとモノローグの中間を揺蕩うような語り口で再現されている…

とある科学の超電磁砲S #9 「能力追跡」

「最高だった」とだけ言って終わらせることも可能なわけですがいかに最高だったかということを延々と言って終わらせることも可能なわけで、しかし例を挙げればキリがなく全て切り捨てれば味気ないのでやはりいついかなる時も中庸の精神を重んじるべきだとい…

とある科学の超電磁砲S #8 「Item」

世の多くの人間が「フレ/ンダ!最愛!滝壺!」とか言ってる中でおれはひたすら麦野さんへの忠愛を唱えてるわけで、正直今回はもう内容とか本当にどうでもよくてひたすら麦野さん麦野さん言ってたのでさすがに人として文化的に生きる最低限度の権利とか奪われ…

超速変形ジャイロゼッター 第34話 「雨のドキドキドライブ」

久方振りの名作回が現れた。やはりこのアニメのメインヒロインはりんねでも沙斗理でもなくハルカだったのだ。このアニメは俊介とハルカが同時に出た瞬間爆発的に面白くなるし制作側も完全にそれをわかってる感じがする。 形だけ見ればラブコメっぽいのに中身…

惡の華 第八回

長濱監督はハルヒ的な新たなムーブメントを起こそうとしているというか、誰もやろうとしなかった(敬遠してきた)試みをここで意図的にやろうとしている感じがする。それはこのアニメのテーマ自体が既に一般的な人間からすれば敬遠されるべきものであり、そう…

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第8話 「俺が後輩とひと夏の思い出を作るわけがない」

前回の予告通り黒猫の黒猫による黒猫のための話。もはや桃源郷。天国は空ではなく液晶画面の中にあったのだということを今一度再確認させるような圧倒的な力を手にした黒猫が全ての敵を薙ぎ払い無双を始めている。次元の違う陶酔感の中で「このまま死んでも…

アイカツ! 第32話 「いちごパニック」

前回に引き続き今回も神回という俗称でしか言い表せないのが悔しいほど良く出来た話だった。綾奈ゆにこ脚本は恐ろしくらいにハズレがない。 おそろいのコーデ決めじゃんけん、紫吹が勝ったらスパイシーアゲハで出る気だったんだろうか。 でもスパイシーアゲ…

惡の華 第七回

惡の華という作品のひとつの山場となるエピソード。春日が自らの中に潜む変態性を自認しそれを曝け出す、人間の本能が剥き出しになったような話なんだけども、それを月明かりに照らされた教室で舞うように発露するという一種の美しさをもって描かれるその落…

アイカツ! 第31話 「母の日はアイドル!」

2013年になってからのアイカツの中で一番良かったかもしれない。 明らかに全員が特訓の方向性を間違っている。 「思い込んだら」=「重いコンダラ」 二人一組の特訓、ちゃんとメンバー6人いるのにユリカ様を日陰で休ませてわざわざ蘭だけをぼっちにするのや…