ちはやふる2 第四首 「ひとにはつげよ あまのつりぶね」

  • はい、余裕で今期最高回でした。
  • 「毎回が最終回」という称号はおそらく琴浦さんよりこのちはやふるの方に相応しい気がする。1期からそうだったんだけど盛り上がらない話が全く存在しない。「面白くない」という概念すら存在しないような気がする。1分1秒が面白い。これを夕方に放送していたらヒカルの碁以上のブームが起こっていたと思うんだけどな、勿体無い、非常に勿体無い。
  • 太一の成長がはっきりと目に見えて現れた、1期からの積み重ねが生きた文句無しのエピソードだった。実力が運に勝つという、運命に左右される現世の不条理を一蹴する清々しい話でおそらく万人に愛される話ではないだろうか。生きてるうちにこの話を映像として見ることが出来てよかった。
  • かるたってやっぱり頭脳戦なんだなーと思わせておいて運と実力を天秤にかける筋運び。運に左右させられるかるた部の面々を描いておきながら実際のところは太一に焦点を絞るという話の緻密さが呆れるほどに上手い。団体戦の中で個人戦を描くという力技も違和感なくこなせている。最終的に記憶力という実力で勝負を制したのも後腐れなくて良い。
  • 敵というかライバルの描写が上手いのでかるたの試合にドラマが生まれていて、単純な勝ち負けだけでない試合とそれに伴う行動の熱量の高さがはっきりと窺える。バトル漫画におけるラスボスとの最終決戦を毎回見ているような感覚なのでそりゃ面白いのも当然と言える。
  • 太一にちはやと観客全員がタオルを渡してから太一が最後の札を取るまでのシークエンスが神懸かっていて後光が見えてきました。文字演出がここまで直接的かつ感動的に活用出来ている事例をおれは生まれてこの方一度も見たことがない。あらゆる演出の技法をほぼかるたの試合のみにつぎ込んでいるという非常に贅沢な25分間だった。
  • 今この世の中で放送されている全てのアニメ作品の中で間違いなく一番面白い。また1期に引き続き2期も円盤を買って3期4期と長期に渡って放送されるようにエールを送ろう。