2013年冬アニメ総括

事前予想よりも良作が多かったので満足できた。2010年以降毎年冬クールは必ずBDを購入する作品が現れているのだけど(2010年『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』2011年『まどか☆マギカ』2012年『Another』)、今年も例によってBDを購入する作品が現れた。


しかし今期も前期同様最終回が投げやりなものが多いというのがつらいところ。「物語を完結させる」というところまでいかなくてもいいから、せめてしっかりと区切りをつけて欲しかった。中途半端な幕引きは消化不良感しか生まない。


↓いつもの。

評価方法

・評価ポイントは「ストーリー」「キャラクター性」「演出」「作画」「音楽(OP・ED含む)」の5つ。各10点満点
・総合評価(ランク)は「SSS」「SS」「S」「A」「B」「C」「D」「E」「Z」とする(各説明は以下参照)

「SSS」〜生涯愛せる、墓場まで持って行きたい作品
「SS」〜アニメの金字塔レベルの作品
「S」〜何度観ても面白いと思える名作
「A」〜傑作
「B」〜秀作
「C」〜良作
「D」〜凡作
「E」〜駄作
「Z」〜黒歴史


まおゆう魔王勇者


ストーリー 5
キャラクター 6
演出 7
作画 6
音楽 6
総合得点 30点
総合評価 C

要するに落とし所がなかったんだろう。確かにこの物語はかなりの分量でありとてもじゃないが全12話で纏め切れるものではない。それはわかるんだが、物語を終わらせられないとなると一応のラスボス的存在、あるいは最終目的を掲げてそれを倒すなり解決するなりしなければ1クール12話のアニメとして成立しない。このアニメはしかし物語最終地点があまりに見果てぬ場所であるため仮の最終目的を作ることすら困難だったのだろう。
これ実は分割2クールなのではと思わせるくらいの消化不良の終わり方でひどく落ち込んだのだけど、正直誰に脚本任せてもこの「勇者と魔王の出会いから二人がゴールに辿り着くまで」を12話で描き切るのは不可能だと思う。だからおれは最初の段階で「下手に元の形を保とうとするより魔王と勇者のラブコメを本筋にしてあっさり目にやればいいんじゃないの」と言ったのである。女騎士以外の女性は特に勇者に対して異性としての感情を抱いているわけではないので安いハーレムものにもならないだろうし、それくらいが丁度良いと思ったんだが時すでに遅し。



D.C.IIIダ・カーポIII


ストーリー 4
キャラクター 8
演出 7
作画 5
音楽 8
総合得点 32点
総合評価 C

まあ誰もが予想していた通り話は纏まらなかった。しかし続編ありきのような構成で話作られるとやっぱり見てる側としては「ああ、力出し惜しみしてるんだなー」というのがそれとなく伝わってきてしまうのでつらいところ。やっぱりこういう纏められていない最終回はお話として成立してすらいないと思う。ただこのアニメに関しては最後に主人公がハーレムエンドを望んでいることが明らかにされ、ヒロインズもそれを許容したのが意外だった。その点だけは決着が付いている。
このアニメの内容は続編(ゲーム)を意識した序盤・後半の真面目でややシリアスっぽい話と、中盤の品性のかけらもない馬鹿話に分類される。個人的には正直中盤の馬鹿話のノリが好きだった。キャラの魅力のみを生かすことに注力した中身のない内容で、このストーリーの空洞具合が疲弊した脳味噌を癒すような無の境地に達していて毎回見終わったあと「はー、中身なくて良かった」と安堵の溜め息を吐くことになっていた。
しかしそんな馬鹿話だけでは凡百のハーレムアニメの中に埋れてしまうので、やっぱりバランスってのは難しいんだなーと確認出来た。元々ダカーポシリーズって結構シリアスな作風らしいんだけどおれはそんなの覚えちゃいなかった(アニメ版DC?は昔視聴したが記憶がほとんどない)。埋れてしまうとわかっていながらもおれは最後までルル姉が可愛いだけの話をやってくれりゃ良かったのに…と嘆きの溜め息を吐くのであった。



俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる


ストーリー 5
キャラクター 7
演出 5
作画 6
音楽 8
総合得点 31点
総合評価 C

今期は最終回があまりに雑なアニメが多かったのでこのアニメの終わり方がえらくまともに見えてしまった。最終回で今までダークヒロインとして描かれた真涼を光の差す場所へと戻す展開が清々しい。あのステージのスポットライトは本質的な意味で夏川真涼という人間を照らす光だったのだ。
正直なところ物語はここで終わりではなくこれからもずっと続いていくわけで、その続きは原作を読むことでしか確認出来ない。このアニメはそんな物語の一部を切り取ったものであるからして、必然的に上手く纏まるとは思ってなかったんだけど、原作に興味を向かせる終わり方であるのと同時に話の一区切りとしてはまさに「ここしかない」という感じで充分許容範囲。
個人的にはまさかのあーちゃん大勝利のまま終わってくれたので全然文句無いです。どのヒロインを推す人も不満のない締め方だったと思う。この手のアニメでは珍しいくらいの理想形。



みなみけ ただいま


ストーリー 7
キャラクター 9
演出 8
作画 9
音楽 8
総合得点 41点
総合評価 A

無限の時の中をループしている物語なので終わりらしい終わりでは無い。だがみなみけはこれでいい。これがみなみけの正しき姿だ。みなみけの世界は永遠に続いていく。
正直最終回がかなりの面白さで驚いた。ギャグアニメって最終回は綺麗に纏めようとして失敗するか、最後だからということで思い切り弾けて爆発的に面白くなるかのどちらかに分かれる気がするんだけど、このアニメは後者だった。そもそもみなみけは話を纏める必要がないので後者になったのは必然とも言えるが。
しかしかなりのギャグ回のわりにはかなり綺麗に纏まった最終回だと思う。最後に今までの登場人物全員が桜の木の下に集合するシーンはなぜか感動的。今までの集大成という感じすらする。『みなみけ ただいま』でありながらラストはみなみけ三姉妹の「行ってきます」だったのもグッときた。またいつか帰ってきてほしい。



AKB0048 next stage


ストーリー 8
キャラクター 7
演出 9
作画 6
音楽 7
総合得点 37点
総合評価 B

最終回がすごい超展開なのに全部許せてしまうのはそれを支える土台が整っていたからだろう。「私たちのことは嫌いになっても、歌や芸能のことは嫌いにならないでください」という台詞は本物のそれとは多少の違いはあるものの、まさしく前田敦子を端的に表すものであり、凪沙が次の前田敦子になるべき存在だということを明らかにした。全てはこの時のためにあったと言わんばかりの展開の鮮やかさには舌を巻いた。
1期は話が進むごとにどんどん風呂敷が小さくなっていくという珍しいタイプの構成だったのだけど、2期目は終わりに向かっているというだけあって0048という集団からアキバスター、ひいては宇宙へと視野を広げた圧倒的SF感が全面に押し出された壮大なストーリーが繰り広げられた。
かなり大きく広がった風呂敷をさてどうやって畳むのかな、と思って視聴に臨んだ最終回は想像以上に感動的だった。全ての伏線を回収したわけではないけれど(智恵理の親父を殺した犯人は誰なのかとか)、そんなことすら瑣末な問題だと思わせるような圧倒的多幸感に満ちたシナリオに心臓を射抜かれた。最後に歌う曲が「希望について、僕は歌おう」だなんてあまりに出来すぎているじゃないか。しかしその奇跡のような展開の連続も今までの描写の積み重ねに裏打ちされているもので、AKB0048という物語を終わらせるのには充分すぎるほどの最終回だった。
このアニメの2人の主人公のうち、凪沙は前田敦子を襲名し、智恵理はセンターノヴァとして覚醒した。この2人の物語はもちろんだけど個人的には1期の最後同様、護への想いが報われないながらも先へと進んでいく友歌の物語が一番好きだった。本編ではあまりスポットの当てられないキャラだったが、ピンポイントで存在感を発揮するようにできてるシナリオは本当に良く練られていたと思う。
放送当初は「なぜAKBでアニメ作るんだ…」という落胆と妙な偏見から穿った目で見ていたんだけど徐々に物語としてもアニメーションとしても面白いことに気付き始めた。最後に優子の撮った写真を伏線として回収する手際の素晴らしさは筆舌に尽くし難い。AKBだからと食わず嫌いせず、多くの人に見てもらいたい壮大なSFアイドルアニメ。



八犬伝―東方八犬異聞―


ストーリー 4
キャラクター 4
演出 6
作画 7
音楽 4
総合得点 25点
総合評価 D

だから分割2クールって嫌なんだよなー。本来は1期は1期、2期は2期として一応物語を締める必要があるのに分割2クールとなると「1クール目で話を纏めなくてもどうせ2クール目があるからいいや」みたいな構成になる。結果的に手を抜いたみたいな印象を受けてしまう。こうなるなら初めから分割ではない2クール作品にしてほしかった。
物語自体は八犬伝をベースにしたもので可もなく不可もなし。しかし琥珀をめぐる一連の話がかなり面白かったので、もうちょっと尺とって解決編を最終回にすれば良かったのではないかと本気で思っている。演出も中々良かっただけにストーリー構成がこれだときつい。
あと全くもって個人的な話になりますが男性声優の歌う曲はクセが強すぎて好きじゃないのと、OP歌ってる人の声も生理的に苦手な部類なので音楽方面で良いと思ったことはあんまりなかったです。



閃乱カグラ


ストーリー 8
キャラクター 7
演出 7
作画 8
音楽 9
総合得点 39点
総合評価 B

今期最大のダークホースは最後まで熱かった。近年ここまでの熱量を維持して最初から最後まで突き進んだ真っ当な物語なんてあんまり見れるもんじゃない。最初は紳士枠かと思ってたんだけどそういったお色気要素なんかは全て単調になってしまいがちな戦闘を盛り上げるためのお飾りでしかなかった。その証拠に各キャラの服装は最後には立派な戦闘装束に見える。ギャグやテコ入れといった箸休めも忘れず、全体的にとてもバランスのとれた作品だと思います。
最後にひとつの巨悪に立ち向かうため、今まで敵だったキャラクタたちが味方になって力を合わせて協力するという展開が往年のジャンプ系統のバトル漫画っぽくて非常に燃えた。こういう展開は在り来たりだけど凄く良い。柳生と未来が連携して攻撃する場面とか感動する。やはり王道はいい。安心感と高揚感が同時に得られる物語の理想形のひとつだ。
唯一の不満は最後があまりに駆け足だったこと。あと1話ぶんの尺があれば蛇女のその後や凛の描写ももっとできたはず。蛇女のキャラクタが半蔵学院のキャラクタよりも魅力的だったのでそこだけが勿体ないところ。きついかもしれないけど続編やってほしい。



AMNESIA


ストーリー 6
キャラクター 5
演出 6
作画 7
音楽 7
総合得点 31点
総合評価 C

乙女ゲーム原作ということで視聴者は限られていたのではないかと思うのだけど、これはそういう理由で食わず嫌いするのは勿体無いくらいによく練られた作品だ。最後に新しい設定を明かすのはちょっと反則じみてるけど辻褄は合ってたのでまあ許容範囲だろう。
どちらかといえば鬱陶しいガイドだったオリオンも最後の最後でガイドとしてではなく主人公のひとりの友人として素晴らしい役割を果たした。どんな世界線に移動してもオリオンだけはいつも主人公の側にいたことも大きい。ただ「楽しかったね」はさすがに無いだろーと思ったけど、そこは勢いで流してしまえる。
主軸はループの謎を解き明かすというSFミステリのようなものだったが、その中に乙女ゲームの要素をあまり強くならない程度に詰め込んであるので男女問わず楽しめる作品になってると思う。最後はあっさりした終わり方だったけど今までの展開がかなり濃かったのでこのくらいでもいいのかな、という感じです。



幕末義人伝 浪漫


ストーリー 5
キャラクター 5
演出 5
作画 6
音楽 5
総合得点 26点
総合評価 D

放送当初は完全なネタアニメだと思っていたんだけど、後半に進むにつれてネタアニメとしてのシュールさの中に僅かながら王道の熱さが備わっていることに気付いた。これに気付けるかどうかでこのアニメの見方がまるっきり変わってくる。おれは9話あたりで気付けたので何とかこのアニメの全容を掴むことができた。
時代設定を無視した高性能スーツやロボットといったアイテムが続々と出てきた頃のギャグっぽさは最終回にはほとんど残されておらず、熱い男たちの戦いだけがストーリーの中心に屹立していた。話そのものに新鮮さは無いんだけれど、後半からは安定感が出てきて安心して視聴を続けられた。
最後の浪漫と偽ペリーの殴り合いは完全に某漫画のオマージュっぽくなってたけど、この構図で盛り上がらないわけがないのでやって正解だろう。そのあとの展開にはやや尺の足りなさを感じるものの、まあそんなもんだろうなという納得もあり。



THE UNLIMITED 兵部京介


ストーリー 7
キャラクター 8
演出 8
作画 6
音楽 6
総合得点 35点
総合評価 B

多少描写不足の部分はあるものの、ほとんどの伏線を回収した理想的な最終回をやってくれたので満足度は高い。低予算を感じさせないような戦闘演出やしっかり練られたストーリーでアニメーションとしては中々高い完成度に仕上がっている。
原作には登場しないアンディ・ヒノミヤとユウギリがしっかり馴染んでいたのが原作者の力量を感じさせるところ。サイドストーリーという体裁でありながら本編以上の盛り上がりを見せた要因のひとつでもある。本編のキャラクタと同じくらい上記2人のキャラが立っていたため最初から最後まで違和感なく見れた。
戦闘はもちろん、それ以外の部分でも物語に引き込む力強い演出を見せてくれた。作画がやや不安定だったがそれを気にさせないような緊張感漂うストーリーが最後まで牽引していった。
最近のサンデーアニメの中ではトップクラスの出来を誇る作品だったと思います。この勢いで絶チル本編の続きも作ってほしい。



たまこまーけっと


ストーリー 7
キャラクター 9
演出 8
作画 9
音楽 8
総合得点 41点
総合評価 A

詳しくは別エントリにて。



GJ部


ストーリー 8
キャラクター 9
演出 8
作画 8
音楽 8
総合得点 41点
総合評価 A

詳しくは別エントリにて。



gdgd妖精s 第2期


ストーリー 5
キャラクター 7
演出 6
作画 7
音楽 5
総合得点 30点
総合評価 C

まさかの最終回での失速。これは予想できなかった。最終回の出来に関しては1期の方に軍配が上がる。今までと全く違う視点や展開を取り入れるのは最終回手前あたりでやってほしかった。いや、予想を裏切る展開という意味では別に新しいことをやってもいいんだけど、ネタ自体がそんな面白くないというのが致命的な欠点。
ただ正直なところ全体通して見れば1期よりも面白かったので2期としては理想的だった。もう全然グダグダしてないんだけど最後で失速するあたりグダグダで良いと思います。マイナス要素をいくらでもプラスに変えられるという意味ではこのアニメはやっぱり強い。



ささみさん@がんばらない


ストーリー 4
キャラクター 6
演出 7
作画 7
音楽 5
総合得点 29点
総合評価 D

久し振りに評価の難しい作品に出会った。骨格はタイトルにもなっているように非常にわかりやすい「頑張らない」話なのだけど、問題は「いかにして頑張らないか」という装飾部分の見せ方がとても難解だという点である。
このアニメはシャフトしか出来なかっただろうなーと思うのと同時に、シャフトがやったからこそ余計カオスになったのでは、と思ってしまう。演出が物凄くわかりやすい部分と物凄くわかりづらい部分にはっきりと分かれているのがその要因だ。キャラデザに関しては原作イラストをそのまんまアニメ絵に落とし込もうとしたせいかどことなく紙っぽい(?)印象があった。
結果的に今期のゲテモノ枠みたいな部分に押し込められた感じのするアニメだったが決して悪くはなかった。最後の最後でささみさんが真面目にED曲を歌っているのを聴くとそれなりに感慨深かったし。



ビビッドレッド・オペレーション


ストーリー 3
キャラクター 7
演出 8
作画 8
音楽 7
総合得点 32点
総合評価 C

シナリオ自体は吉野脚本にしては珍しく圧倒的なまでの悪さはなく、わりと歪みのない王道を歩いていたような印象さえある。ただその王道は脚本家が言わせたいことを体現するために作り上げられたもので、決して大多数が概念として共有する王道の姿ではなかったという部分で評価を下げてるのだと思う。
最終回はとりあえず「もうダメだ!あいつに勝つ術がない!」って言われてんのに合体攻撃で普通に敵にダメージ与えてるの見て「?!?!?!」だったし、百歩譲ってそこに目を瞑るとしてもそのあとの「これは…宇宙創生の光?!」「これが友情パワーだ!!」の流れにはさすがに爆笑させられた。ここまで計算されてない笑いを喰らったのは久し振りである。ただこの友情パワーって爆笑ワードを最初に言ったのがひまわりだという事実が一番気持ち悪くて一番違和感ある部分なんだよな、それを言うのはどう考えてもあかねの役回りだろう。
まあそういう思いは最後の決め技「ビビッドパンチ!!」でどうでも良くなった。笑いは世界を救う。完全に2期が想定された終わり方だっていいんだ。おじいちゃんが何の脈略もなく突然獣から人間の姿に戻っていたって別にいいんだ。
ギャグアニメでもないのに今期一番笑わされたアニメだった。こういう頭のおかしさが一周回って笑いになってるような脚本を吉野はもっと書くべきだろう。



僕は友達が少ないNEXT


ストーリー 4
キャラクター 8
演出 7
作画 8
音楽 7
総合得点 34点
総合評価 C

まず間違いなく最終回でも決着は付かないだろうなーと思ってたんだがまあ予想通りだった。理科スキーとしてはもうほとんど文句無いシナリオだったんだがもうちょっとまともな終わり方にしてほしかった。原作と同じ所で終わらせるメリットがわからない。
夜空の人格をかなり悪い方にいじっておいて最後にセリフを与えず旅に出させるというとんでもない残念な扱いにしてるのを肯定出来るか否かでたぶん最終回の評価はまるっきり変わってくるのだろう。キャラクタ主導型の作品なのだけどそのキャラクタの中に明確な格差を作っているのでそこに耐えられない人はこの終わり方はつらそう。
隣人部の活動目的が達成されても隣人部が続いていく、ということは非常に重要なポイントだ。タイトルである「僕は友達が少ない」の僕にあたる人間が小鷹ではなく理科だということが明らかになった今、必然的に主人公の座に収まったのは理科であり、その主人公の目的である「友達を作ること」が達成されてしまっては隣人部の存在意義がないのでは…と思われがちだが、あくまで表向きに目的を達成したのは小鷹と理科であり、他のメンバーは目的を達成していない。隣人部はメンバー1人1人によって形成される部活である。だからこの物語はまだ終わらない。



琴浦さん


ストーリー 9
キャラクター 8
演出 8
作画 8
音楽 9
総合得点 42点
総合評価 A

詳しくは別エントリにて。



問題児たちが異世界から来るそうですよ?


ストーリー 3
キャラクター 4
演出 6
作画 6
音楽 5
総合得点 24点
総合評価 C

世界観や設定自体には惹かれる要素があるのにキャラクタ造形が上手くいっていないせいで共倒れしてるという珍しいタイプのアニメだった。角川スニーカー文庫から出てるラノベって結構こういうストーリーや世界観重視の傾向があるんだけど、近年はそこから生まれる成功例があんまりない気がする。これゾンはスニーカー文庫には珍しいキャラ重視タイプの作品だったので新鮮だった。
「異世界から問題児が来ている」という根底の設定をあんまり活かせていないストーリーというのも大きな欠陥だった。細かい部分に目を瞑ればなんとか見られるんだけど、いかんせんこのアニメの作り自体が細かいところに目がいってしまうようなものであったので(戦闘演出で圧倒するのではなく戦闘の中に会話劇を織り交ぜて展開するタイプの作品なので)、粗が気になって仕方なかった。毛色として監督もアニメーション制作も同じであるカンピオーネに近いのだけど、カンピオーネのほうがキャラクタに魅力があった。
キャラやストーリーは難ありだったけど演出や作画はわりと安定しているし、ディオメディアはやっぱアニメーション制作会社としては優等生だよなーと再認識することになった。あと草川監督はそろそろ迷い猫とかロウきゅーぶあたりの魔法とかない普通の世界を描くアニメ作品の監督やってほしい。なのはからずっと8割くらい魔法とか異世界とかそういう類のアニメを手掛けてるけど、個人的には普通の世界をある種ファンタジックに描く上記2作品のようなアニメのほうが好きだったりする。



新世界より


ストーリー 9
キャラクター 8
演出 9
作画 5
音楽 9
総合得点 40点
総合評価 A

最初から最後まで全くブレずに世界観構築を貫き通した異色のSFアニメーション。放送前にSFという謳い文句があったものの、終わってみればどちらかというとSFというものを生み出している人間の存在そのものにメスを入れた民俗的な作品に近いという印象。
最終回がとにかく素晴らしかった。全ての伏線を回収した上で物語をしっかりと終わらせている。演出と作画は今回のために中盤で力抜いたのではと思うほどの圧倒的完成度だった。バケネズミが呪力を持たない人間だったという最後のどんでん返し、スクィーラが人間としての主張を叫ぶ裁判、早季がスクィーラに語り掛けるシーンなど数多くの見所が詰め込まれておりとても密度の濃い最終回である。
実は呪力をもった人間が異常な側で、バケネズミたちが我々人間と同じ存在だったという真実を知ったあとでもう一度最初から見てみるとまるで見え方が変わってくる。この作品は人間とバケネズミのいずれかに感情移入すべきとかそういう類のものではないのだけど、バケネズミの成り立ちを知ってしまえば一概に善と悪の区別ができなくなる。結局最後まで貴志祐介の掌の上で転がされることになってしまったが、それでもやはり悔しいが転がされることは快楽なのであった。



絶園のテンペスト


ストーリー 6
キャラクター 9
演出 8
作画 8
音楽 8
総合得点 39点
総合評価 B

2クール目から異常なまでに面白くなるという非常に珍しいパターンの右肩上がりを見せてくれた。あまりにスロースターターだったがその不満を勘定に入れてもなお釣り銭が戻ってくるほど後半のシナリオが良かった。演出や作画もそれに添うようにどんどん力強く、かつ繊細に仕上がっていった。これはいたって健全な成長だろう。
このアニメの最大の特徴は主人公が定まっていないことだ。正確に言えば誰もが主人公であるということになる。おれは以前このアニメの主人公は1話時点で亡くなっていた愛花だと言ったことがあるんだがそれすら誤っていた。吉野・真広・愛花・葉風・羽村・左門・フロイライン山本…といった登場人物みんなが主役だった。ともすれば群像劇のような印象を受けがちだがそうならなかったのは、「はじまりの樹」を主軸にしたひとつの大きな物語が根幹に据えられていたからで、これに則ることで誰が主役になっても物語が一貫してブレずにいられた。
シナリオの中に絶園の魔法使いに関わるシナリオを落とし込むという一種のメタさを押し出していて、最初はこの作り物臭さが鼻について仕方なかったんだけど、2クール目になってくるとそのシナリオと絶園のテンペストというアニメのシナリオ自体の境界線が無くなり両者が混ざり合ってきたので非常に見やすくなった。これが面白くなったと感じる最大の要因。あと最後は綺麗に幕を閉じたのも好印象だった。やはり細部までこだわって丁寧に作られている作品を見るのは楽しい。



ジョジョの奇妙な冒険


ストーリー 10
キャラクター 9
演出 9
作画 7
音楽 9
総合得点 44点
総合評価 A

最後まで原作の魅力を隙間無く詰め込んだ、これ以上ないほど原作ファンを満足させる素晴らしいアニメだった。漫画的な演出が多かったのも原作との親和性がより高くなっていて視覚的にもわかりやすく楽しめる。
派手な演出に呼応するかのように役者陣の演技も回を重ねる事に熱を増していった。特にスピードワゴンシュトロハイムの中の人の演技は鬼気迫るものがあって作品に圧倒的な勢いをもたらしていた。本来ならこの手のアニメには邪魔になってしまうようなナレーションですらアニメの一部として違和感なく組み込まれていた。
最終回はとにかく話を詰め込みまくっていたがこの詰め込み具合も全て笑って許せるほど完璧な構成だった。個人的に1部2部はそこまで思い入れなかったんだけど、このアニメによって物凄く好きになってしまった。原作ファンはもちろん、このアニメで初めてジョジョに触れたという人も満足できる、まさに理想的なアニメ化だったと言えるだろう。この勢いのまま3部以降も是非とも同じスタッフのままでアニメ化してほしい。



リトルバスターズ


ストーリー 5
キャラクター 7
演出 8
作画 7
音楽 6
総合得点 33点
総合評価 C

全編にわたって丁寧に作られているという印象を受けるアニメだった。しかし物語自体がまだ収束しておらず続編ありますよーと言われてしまったのでこれを単体で評価するのは非常に難しい。クラナドみたく1期と2期が独立していながらも密接な繋がりがあるというわけではないし。
最終回は京介の手を借りず理樹が独り立ちするという話で、いちおう今までの話の総括という感じはした。葉留佳や美魚、小毬やクドといった理樹に救われたキャラクタが今度は理樹に手を差し伸べるという展開も有りがちだけど美しくてよい。
しかしどうにも野球という要素が全員を繋ぐほどの力を持っているように見えないのがこのアニメ最大の難点。野球やらなくてもお前らだいたい一緒にいるじゃんという。野球があったから繋がっているのではなく、皆が一緒に集まった時にやることが野球だったみたいな話なので最終回まで野球に固執する意味があんまりわからなかったけど、そのへんは全部リフレインが解決してくれると信じてるから早めにリフレインやってくれ。あと姉御ルートも見せてくれ。



マギ


ストーリー 3
キャラクター 5
演出 6
作画 4
音楽 6
総合得点 24点
総合評価 E

原作ちょっと読んだけど全然内容違ってて「あっメディアの違いを理解せよってやつだな!」とわかったんだけど原作に比べてアニメのほうが酷すぎる。この落差は何なんだろう。本当に原作者が関わってこうなったのか。
やりたいことや言わせたいことが先行していて、そのためにシナリオが捻じ曲げられた印象がある。あと序盤の原作準拠の話でも作画や演出に力が入ってなくて「何でもう少し頑張ろうとしないかなー」と悲しい気持ちになった。
しかしまあ監督がやる気なし・シリーズ構成が希代のポンコツという中でよく頑張ったと思う。色々な爆弾を抱えながらも一応やることやったという感じ。2期は監督とシリーズ構成変えてやってくれ。



イクシオン サーガ DT


ストーリー 6
キャラクター 7
演出 6
作画 5
音楽 8
総合得点 32点
総合評価 C

こんなふざけたアニメが2クールも放送できる今の日本はなんだかんだで恵まれた環境なのかもしれないと思いました。最初から最後までいっさい真面目にやる気のないような脚本と異常なまでのネタへのこだわりが感じられるギャグアニメだったんだけど、惜しむらくはこれが2クールもあったことだ。1クールだったら中弛みせず濃いネタを凝縮できたんだろうが、いかんせん2クールもあったので中盤以降のネタ切れ感が否めなくなった。序盤はかなり神がかった面白さだったので勿体無い。
最後に無理矢理話を纏める強引さと、最後まで息子ネタで引っ張るしつこさが好きだった。まさかマリアンがオカマだったことが最終回のための伏線だったとは。全然考えられてないようで一応考えられていたんだなー。
まあ半年も見続けてきただけあって最後に紺が元の世界に戻れた時にはそれなりの感慨深さがあった。あったのに最後のセカンドシーズンの予告でそんな余韻が打ち砕かれた。全くもって最後まで酷い、愛すべき馬鹿アニメだった。



さくら荘のペットな彼女


ストーリー 3
キャラクター 4
演出 7
作画 7
音楽 5
総合得点 26点
総合評価 D

どこまでも異形の道を突き進んでくれるのかと思ったら最終回はいたってまともだったので何か拍子抜けしてしまった。最終回を単体で見れば普通に良く出来たものだったので「えっこれそういうアニメだったっけ」という気分になる。まあ骨格自体は比較的王道に近い青春学園ものなので着地点は自然なのだけど、今まであまりに普通のことをしてこなかったせいで不自然に感じてしまう。
結局このアニメは空太の成長物語だったんだろうけど、その肝心の空太の描写がどうにも足らなかった。分散的に各キャラクタの描写をしてたのがたぶん失敗の原因で、空太を軸にして各キャラクタの描写をすれば良かったのではないかと思う。いっそ全部空太視点でもよかった。あるいは空太とましろの視点を交互にとるとか。
声優の過剰なくらいの演技がこのアニメにはあまり合ってなかったというのも見づらい要因だった。ましろくらいの熱量が逆に一番まともだった。だから原作読んでる人は「原作のほうが面白い!」と言うのかもしれない。文から伝わる熱量は自分の脳内である程度調節できるが、アニメとなると固定された熱量が否応無しに伝わってくるからだ。
このアニメはさくら荘の住人全てが未成熟の状態でスタートしていたので最終的には皆の成長物語になった。恋愛は主軸じゃない。恋愛は成長の糧になった。それが端的に現れているのが仁と七海で、だから最後に新幹線で二人一緒に乗り合わせることになったんだろうなと推測できる。
最終回にして新キャラ登場という離れ業を卒無くこなし、続編も作ろうと思えば作れる終わり方だったけど恐らくもう続編はないのだろう。さくら荘の物語はここで終わらせるのが一番幸せだ。EDで今までの思い出を振り返るという演出にはちょっと心を動かされた。やっぱり半年も付き合っていると愛着も湧くもんだ。どこまでも捻くれた王道青春アニメここに極まれり。



PSYCHO-PASS サイコパス


ストーリー 7
キャラクター 7
演出 7
作画 4
音楽 7
総合得点 32点
総合評価 C

放送当初に思い抱いていた場所とはだいぶ違う所に着地したという印象。風呂敷をどんどん広げていって最終的にはシステムそのものを破壊するに至るのかと思ったら最後まで管理者側は管理者側でしかなく、システムは法という形で存在し続けることになった。槙島は死んだものの、肝心の狡噛のその後の描写が一切ないことから考えてもやはりこのアニメの主人公は朱だったことは明白である。
狡噛が朱のことを「監視官」ではなく名前で呼んだ瞬間から、監視官と執行官という二人の立場が師匠と弟子のような関係性になった。ここに関しては今まで朱と狡噛の関係性をしっかり描写していたので効果的。今までの内容の総括ともいえるシーンだった。同様に宜野座が征陸の墓に話し掛けるシーンとそれに繋がる伊達眼鏡を外した理由を朱に告げるシーンも宜野座と征陸が時間をかけて監視官と執行官という関係から親子の関係へと戻っていったことを示していて、こういった人間関係における描写に関しては基本的に過不足無かった気がする。
問題なのはストーリー本筋の方で、明らかに続編を匂わせる終わり方というのは個人的にあまり好きになれない。2クールもあったんだからほとんどの内容は処理できたのではないかと思う。



ROBOTICS;NOTES


ストーリー 2
キャラクター 6
演出 9
作画 6
音楽 5
総合得点 28点
総合評価 D

演出は正直言って今期トップクラス。しかし根底となるストーリーそのものがあまりにも杜撰すぎてそのクオリティの高い演出が全く生かせていない。序盤から中盤までのストーリーは地味ながらも丁寧さがあって良かった。しかし中盤以降は無理矢理終わりに向かわせようとしたためか風呂敷が広がりすぎてもう畳む気すら無くなっている。最後の駆け足展開はやはり尺の足りなさを感じさせる。
最後のロボ戦などの途轍もなく突拍子もないバトルシーンを「リアリティがある」ように見せるのではなく、リアリティを吹き飛ばすようなダイナミズムをもってしてひたすらフィクション的に描き切ったというところは評価しなければならないだろう。この演出があったからこそ戦闘が終わってから日常に回帰する場面で圧倒的な安心感がある。
本当にストーリーだけが残念な作品。多少原作ゲームとは内容を変えてオリジナルにしたほうがまだ良かったかもしれない。



僕の妹は大阪おかん


ストーリー 4
キャラクター 5
演出 5
作画 5
音楽 5
総合得点 24点
総合評価 E

井口が1人10役くらいやってた回がハイライトだった。



ヤマノススメ


ストーリー 8
キャラクター 7
演出 6
作画 8
音楽 6
総合得点 35点
総合評価 B

このアニメらしい最終回だった。物語そのものが終わったのではなく、これからもずっと続いていく物語の一部分を切り取って見せていて、つまりいつでも2期ができる状態で、かつ1クールもののアニメというフォーマットの中でも問題ない終わり方になっている。
ヤマノススメというタイトルとは裏腹に、山を登ることを目的とせず、山を登ることを人と人とを結び付ける手段として活用していることが変な堅苦しさを与えず万人に受け入れられるような雰囲気を作り上げていた。引っ込み思案だったあおいの成長物語を主軸にしながら、あおいの親友であるひなたや偶然の出会いから仲を深めたかえでやここなといったキャラクタの内面も同時に描いていて、3分程度しかない尺の中でよく過不足無く描き切れたなーという驚きがあって、ここまでできるなら他の30分アニメも圧縮してショートアニメにすればいいのでは、という省エネ思考が加速していく。
ギャグだけでなく日常系に寄り添ったタイプのアニメでもしっかりショートアニメとして成立させられることが明らかになったという点で非常に意義深い作品だと思う。このアニメを皮切りにこうしたタイプのショートアニメは恐らく増えていくだろう。



まんがーる!


ストーリー 3
キャラクター 4
演出 5
作画 7
音楽 2
総合得点 21点
総合評価 E

最終回にしてこのアニメは壮大なメタ作品だったことが明らかになった。だから毎回しょうもない内容だったのか。もうなんか最終回で全部許せる感じになった。



あいまいみー


ストーリー 8
キャラクター 8
演出 7
作画 7
音楽 5
総合得点 35点
総合評価 B

ショートギャグアニメとしてはてーきゅうの次に好きかもしれない。こちら側に理解させる気がまるでないような異次元のストーリーとどこから湧いてきたのかわからない発想を加工することなくそのままぶち込んだ純正の頭のおかしさが好きだった。
最終回が全13話の中で一番酷いという物凄い爆弾を放ち、立つ鳥跡を濁さず精神なんざクソ食らえというロックぶりである。やはりあいまいみーはロックだ。マーティ・フリードマンが楽曲に関わってるし。
愛以外の全てのキャラクタが闇を抱えているというストーリー続行不能レベルの状況を全部笑いに変えるその圧倒的な器の大きさ含めて最初から最後まで楽しめる数少ない良質なショートアニメだった。2期見たいです。



戦勇。


ストーリー 5
キャラクター 5
演出 6
作画 5
音楽 4
総合得点 25点
総合評価 D

人間的にはアレでもアニメ監督としての才能はやっぱ常人以上なのだなーと感じさせるヤマカンこと山本寛の久々の監督作品。ショートギャグアニメっててーきゅうが現れてから物凄くハードル上がった印象があるんだけど、このアニメは情報力ではなく単純に会話劇から発生するネタを利用して上手くギャグアニメとして纏めている。ほとんど下野に頼りっきりな感じがしないでもないが。
取り敢えず2期はもうちょっとふざけてもいいと思います。



ラブライブ!


ストーリー 10
キャラクター 10
演出 9
作画 9
音楽 10
総合得点 48点
総合評価 SS

詳しくは別エントリにて。



◆ベストキャラクタ◆

女性

1位 南ことり(ラブライブ!)
2位 南春香(みなみけ ただいま)
3位 皇紫音(GJ部)

ヨキニハカラエ…ミナノシュー…


男性

1位 スピードワゴン(ジョジョの奇妙な冒険)
2位 ジョセフ・ジョースター(ジョジョの奇妙な冒険)
3位 兵部京介(THE UNLIMITED 兵部京介)

半年間解説お疲れ様でした。


人間以外(特別枠)

1位 奇狼丸(新世界より)

厳密に言えばこの枠に入らないんだけど存在があまりに強烈だったので。



◆今期ベスト主題歌◆

OPラブライブ! OP 『僕らは今のなかで(μ's)』


EDラブライブ! ED 『きっと青春が聞こえる(μ's)』

今期は音楽方面においてラブライブが無双していた。



◆今期ベストエピソード◆
ジョジョの奇妙な冒険 第20話 「シーザー孤独の青春」

脚本:小林靖子  絵コンテ:加藤敏幸  演出:加藤敏幸  作画監督:秋田学・小美野雅彦・白石達也(エフェクト)


琴浦さん1話、ラブライブ最終話とこの回の3択で悩んだ。悩んだ結果、作画・コンテ・演出・音楽・演技の五大要素全てが完璧だったこの回。



◆今期作品ベスト3◆


1位 ラブライブ!
2位 ジョジョの奇妙な冒険
3位 琴浦さん



事前の予想を超えてきたのは琴浦さんGJ部、0048、閃乱カグラの4作品。特にGJ部は最初は「1ミクロも面白く無い」と散々こき下ろしていたが24時間耐久放送を見たことにより一気に印象が変わって原作全部購入するまでに至った。
逆にささみさん、ビビドレ、はがない、まおゆうあたりは今一つ伸びていかなかった。期待していただけに残念だった。結局事前予想と面白さがほとんど完全に一致したのはみなみけくらい。やっと「みなみけ2期」と呼べる続編が制作されて視聴者の満足度も高かったのでは。
秋からの2クール作品は絶園のテンペストと新世界よりが物凄い追い上げで面白くなってきた。絶園のテンペストにいたっては1クール目と2クール目のテイストがまるで違う。新世界より貴志祐介の作り上げた世界を忠実に再現していて、一般小説のアニメ化の正しい成功例になった。
全体的に飛び抜けた名作級の作品はラブライブ、あとは手堅い良作が並んでいたという印象。悪くなかったがやはり2年前の豊作ぶりには及ばなかった。