ゆゆ式 第1話 「高校生になりました」

  • 原作の該当部分よりも遥かに面白くなっている(ゆゆ式最初の内容は残念ながらそこまで面白くないのが唯一の懸念だった)。これはアニメ化して正解だった。ゆゆ式ガチ勢としてこれほど嬉しいことはない。
  • 一見して印象に残るのは光を駆使したインパクトのある絵作り。現実にはあり得ない光の差し込み方してる部分が多いんだけど(窓の反対側から光が差していたり)、そういうリアリティを捨てて画面に引き込ませるような演出を選択したのはこのアニメが日常系に属しているからで、話自体にあまりフックがないことを考えての策だろう。この光のおかげで極端な盛り上がりのない話でも単調にならずに見ていられる。
  • モブキャラをモノクロで描いているのもあくまで主要キャラ3人を目立たせようとする意図が伝わってくる。美術がちょっとしょぼいという欠点をキャラクタの魅力と演出で見事に補っていて、アニメとしてある意味理想的な形に仕上がっている。
  • で、これだけ素晴らしいコンテを切ってきた「かおり」なる人物のことが調べてみてもほとんどわからない。コードブレイカー10話で演出やってるのはわかったけど他の作品の情報はないしそもそも演出数回やったくらいでいきなり監督を任せられるという状況が異常なので恐らく誰かベテランの変名だと思われる。まあ絵コンテはざっくり描いて演出の橘正紀がイニシアチブ握っていたということも考えられなくはないんだけど、それにしてはやはり光の角度とか物の配置とかが計算され過ぎている。やはりコンテの段階でほとんど完成されていたと考えた方が自然だろう。
  • 話としてはまだ助走、面白くなるのはこれからだし見ているうちに原作同様どんどんハマっていくと思うので、1話で「あんまり面白くなかったなー」という人も視聴は継続したほうがいいですよ。