ゆゆ式 第2話 「情報処理部」

  • コンテに関しては前回の方が圧倒的に良かった。女子高生であるということに意識的でありつつも現実感を排した光の角度やどこか空想の世界のような演出が絶妙なバランスで成立していてアニメーションとして高いクオリティだった1話に比べて今回は良くも悪くも普通になってしまったという印象。原作に特に手を加えずそのままアニメにしたという感じで物足りなさが残る。1話がこれと同じだったら妥協できたんだけど、1話がかなり完成度高かったのでどうしても比較してしまう。
  • しかし内容としてはゆゆ式らしく女子高生の談笑の延長を描くという趣旨を保ったままなので安定感がある。他の日常ものとゆゆ式が違うのは明確な目的があるボケと天然のボケとの間にほとんど境界線がないということだろう。縁がノートに落書きした絵を見せるシークエンスなんかが象徴的。誰に見せるわけでも無く描き始めた落書きをゆずこと唯に見せることによってゆずこの「唯を笑わせようとする」落書きが始まる。前者が意図しないボケ、後者が意図したボケなんだが、両者が完全に地続きになっているのがこの作品の特異な点。
  • 4コマ漫画をアニメにするとどうも両者の間のテンポにズレが生じるというか、まあ漫画は時間の流れがこちら側に委ねられている能動的なもので、アニメは時間の流れが定められている受動的なものだから仕方ないっちゃ仕方ない。
  • 小島正幸はかなりのベテランだけど、ベテランだからこそあんまり女子高生の日常ものというものに意識的になれないのかもしれない。あーでも「かおり」って人物もベテランの変名の可能性があるからなー。