ゆゆ式 第9話 「まじゃりんこ」

  • 映像に関しては前回より良かった。おれがゆゆ式に求めてるのは映像美ではなく映像の使い方そのものの創意工夫なのでこういう回を見ると「あー自分は今ゆゆ式を見てるんだなー」という納得に浸れる。ゆゆ式は何というかコンテや演出の実験場という感じだ。
  • クラス表示板が光ってるのマジで意味わからないんだけど超クールなのでああいう意味不明だけど理屈抜きに凄いと思える要素をもっと増やしてほしい。画面の発光度合いも良かったしお母さん先生が情報処理部を去る時開けたドアから鞄が見えてるカットとかさり気ないけど良い。こういうのを求め続けて早2ヶ月。
  • 今回は他人から見た唯・縁・ゆずこを描くというテーマがあるっぽい。文字通り他人の目を通して三人を映し出すこともあれば、ゆずこたちが他人の視点を借りて自らを客観視するという場面もある。「三人が内輪から抜け出して他の人と関わりをもつ」というのとは少し意味合いが違うところが重要。
  • 最後に三人が六人になってからの「その後」を描かないのは非常にゆゆ式らしい矜恃で、あくまで描きたいのは三人の女子高生が女子高生という枠組みの中で緩く日常を送っている様子で、非日常的なイベントやイレギュラーな要素は極力省かれている。お母さん先生の家に遊びに行ったのは先生が「お母さん」という家族の延長上のような存在であったからで、「友達」的な立ち位置とはまた違う。
  • いつものゆゆ式とは違うパターンだったけどこれはこれで面白かった。しかし次こそはかおり(監督)がコンテを切ってくれ。