- シスプリの性別を逆転させたアニメだと思ってまず間違いない。しかしシスプリと違うのはこちらの方がコメディ色が強いという点。この「イケメンをギャグの要素そのものとして機能させる」というのはうたプリ以降表立って使われるようになった、男女共に損をしない(一部女性は好きなキャラがネタ扱いされてることに憤りを感じているかもしれないが)という中々優秀なシステムなんだけど、これは「どの程度までこちら側にわかるようにギャグをやっているのか」という線引きが重要になってくる。
- 作中世界では普通のことでも、こちら側からしてみれば完全に頭おかしいことだったりとか、そういう部分をどれだけ表に出しているかというのはギャグアニメと乙女アニメのラインとしてかなり明快な判定方法なんだが、このアニメはコメディ色強めになるのを意図的に抑えて乙女ゲームの雰囲気とで相殺させようとしてる感じがする。うたプリのようにどちらか一方に振り切れたほうがこちらとしては楽しめるので残念ではある。
- リスが喋るのは乙女ゲームでよくあるガイド的な役割なんだろうけど(アムネシアのオリオンとか)、これが結構鬱陶しいのと主人公本人についての描写があんまりないのでどうにも物語が薄く感じられる。そこらへんはこれから改善されていくのだろうけど、その時まで付いていけるかが疑問。これ忍耐力要るよ絶対。
- 主人公が急に倒れたのは完全に薬盛られたようなタイミングで笑ったんだけど、だいたいの突っ込みどころがリスによって掻き消されてるのでやっぱりリスいらねえ。オリオンは最終的に物語のキーとして機能したけどリスはどうなんだ。
- 今のところ佐藤利奈にお兄ちゃんと言われる感覚を味わう以外に視聴意義を見出せないのだけど(おれは妹にお兄ちゃんと呼ばれたことが人生で一度たりともない、死にたい)、ここから主人公を巡って男同士が血みどろの争いに発展するとかだったら面白そう。もしくは男全員が輝き出して急に歌うとかそういうの。
