神さまのいない日曜日 第1話 「死の谷I」

  • この手のラノベアニメによくある典型的な「1話目にある程度の謎をばら撒いておいて物語を進め後半あたりで徐々にそれらを回収する」というパターンなのだけど、これは視聴者に「取っ付きづらさ」や「分かりづらさ」として受け取られることが多いのでかなり危険でもある。その設定(謎や伏線)、あるいは作品全体の世界観にどれだけ視聴者を引き込めるかというところに殆ど全てが懸かっていると言っていい。
  • で、このアニメがそういう「今後も見よう」と思わせるような設定や世界観を提示できているのかと問われると些か疑問ではある。ホラーや伝記的な要素を取り入れ、ファンタジーの匂いを上手く相殺してるという感じはあるが、相殺したことにより明確なフックも欠けてしまったのが残念なところだ。
  • とにかく光を印象付けるような絵作りで、これは逆説的に光の当たらない場所に存在する影を強調したいんだろうなと推測出来る。透過光処理が少々きつい部分があって、翻るとゆゆ式はこの処理が頗る上手かったと感じられる。
  • ストーリー自体はかなりダークだけど、展開によっては結構面白くなる要素を秘めているので料理の仕方によっていくらでも良くなるはず。人間と墓守の関係性とかについてもっと掘り下げるのが最優先事項だけど脚本がそれをやってくれるかどうか。