〈物語〉シリーズ セカンドシーズン 第懇話 「つばさタイガー其ノ壹」

  • 今現在猫物語(白)までしか読んでいないので再来週くらいまでには出版されているところまで買って読破しておこうと思います。物語シリーズは小説原作アニメとしてはかなり特殊で、普通なら「アニメを見た後に原作を読む」という工程のほうがストレスフリーで良いのだけど(アニメは原作の情報を削っているのでカットされた箇所を確認することができる)、物語シリーズはほとんど会話だけで成り立っているので、会話をカットされてもほとんどアニメとしては痛くない。なので原作から読んでも「見たい場所がカットされた」という理不尽を体験せずに済む。
  • さて、この物語シリーズ2期の猫物語では文字通り猫に魅入られた羽川翼がメインとなるわけだが(冒頭から羽川の視点で進む時点でわかるけども)、相変わらずのシャフトの過剰すぎる過剰演出が視界を覆うので実際のところ暦視点の時とさほど視覚的には変わらない。
  • 戦場ヶ原ひたぎというキャラクタは初登場時と比べてえらく人間臭くなったと、廃墟で寝泊まりしている羽川の元に泣きながら駆け付けた時に実感できた。活字だけでは完全に伝わり切らない勢いが、涙で崩れた顔や無数のビンタから余すことなく伝わってくる。珍しく戦場ヶ原の顔を一般的視聴者から作画崩壊と罵られそうな手前まで崩しているのも良い判断だった。
  • 作中における突っ込み担当の暦が不在なので表層は常識人である羽川にその役回りが課せられた。会話劇の勢いは落ちるものの、自由奔放な戦場ヶ原との対比としては正解だろう。アニメのほうが戦場ヶ原が生き生きして見えたのは斎藤千和補正だと思う。初回としては無難な悪くない仕上がりだった(原画かなり多いけど)。