とある科学の超電磁砲S #14 「約束」

  • ほとんど完全に禁書の内容と重なった。上条が美琴の部屋でレベル6計画の書類を見てから美琴と橋の上で出会って説得するまでのシークエンスは禁書初期における最高クラスの山場なので、この超電磁砲の方ではどうなるのかなと不安に思ってたんだが杞憂だった。
  • 上条さんの美琴に対する第一声、「心配したに決まってんだろ」という台詞をそのまんま投げられるのはまさに主人公だよなと納得した。そこらへんの主人公とでは格が違う。超電磁砲は美琴が主人公、視点は美琴に委ねられた物語なので橋の上での会話は全て美琴の心情というフィルターを通して我々に届けられる。だからこそ美琴にとって上条の存在がどれほど大きいか、という部分が禁書よりも明確にわかる。これは惚れても仕方ない。というか美琴視点の上条なので多少補正入ってるような気もする。
  • 禁書における名シーンが完全にアップデートされた傑作回だった。アップデートというより違う視点を導入したことにより一つのシーンが多面的に見えてきた、ということだろう。それでも最終的には上条が主人公に見えてしまうあたり彼は生粋の主人公なのだと納得できる。
  • 作画はもちろんコンテ・演出が神がかっていてこれ予算どんだけつぎ込んだんだよと突っ込まずにはいられないレベルだった。佐山聖子といえば最近だと黄昏乙女でかなりレベル高いコンテ切ってきて唸らされたけどまさかここまで出来るとは重わなかった。演出の高島はそれこそ禁書からずっと「とある」シリーズに関わってきてる人なので安定感というか共通感覚があるらしくて(実際禁書1期では一方通行回を担当している)、どうすれば効果的に映るかを完全に把握していた。
  • 今期夏アニメのほとんど全てを吹っ飛ばすような物凄いクオリティ。もうこのアニメさえあれば夏は乗り切れると暗示しているかのようだ。しかも次回はこの熱量を保持したまま一方通行との戦闘突入だしクオリティが落ちるはずもない。