戦姫絶唱シンフォギアG EPISODE 11 「ディスティニーアーク」

  • 我々教徒としましてはクリスチャンが生きてれば後は他の誰が生きようが死のうがそれは些細な問題であると認識しており、そうした部分集合的意思がクリスチャンを追い詰めてしまったのではと思うこと限りないのだが、シンフォギアといえば不可能を可能に、非常識を常識に変える力を持った超絶B級アニメなのでそうした闇落ち寸前の情念を掬い上げる力量に関しては一応の信頼を置いている。
  • 「未来の攻撃とか諸々によって響の中の異物が破壊されて死を回避できた!やった!」みたいな物凄い展開はまさにシンフォギアのストーリーなので批判とか全然無いし、むしろもっと都合良く進んでいくシナリオがお膳立てされても構わない。「想像の斜め上すぎる」という翼の言葉はメタ的にシナリオ全体を表している。創作に対する従来の批判をほとんど無効化してしまうという意味ではやはりシンフォギアは革新的な存在だろう。
  • 博士に関してはどう考えても平和のために行動していないことが一目見てわかるんだけど、置かれた状況や他の人間の言葉などが合わさることで正常な判断が出来なくなって結果的に暴走に加担してしまう、というのは1期より現実の人間心理に即していて、こういうキャラクタの内面描写とシステムの構築に関してはえらく1級品なのでその都度感心してしまう。
  • 調が響側についたことで調vs切歌という好カードが見れたのはかなりの収穫だったけど、同時に最大級の見せ場であるはずのクリスvs翼が同時に進行していたので盛り上がりが一点に集中せず分散してしまった。まあ情報詰め込みたかったというのはわかるんだけど、このアニメの戦闘は味付け濃いので戦闘に戦闘を重ねると胸焼けしてしまう。