機巧少女は傷つかない 第1話 「Facing"Cannibal Candy"I」

当たり障りなく良いものよりも単純に良くなかったりクセがあって人を選ぶような作品の方が言いたいこと沢山出てくるんだけど、一番厄介なのは設定が現実離れしているのにストーリー自体に覇気や毒素がなかったりするもので、このアニメも設定自体はファンタジー系を派生させたものなんだけど肝心の内容に新鮮さがまるで無い。斬新な設定を作るのなら内容もそれに見合ったものにしてくれないと温度差で脳が霜焼けする。今回の話も別に「人形遣い」でなくてもいいわけで、それこそ由緒正き魔法なり何なりがある設定でも成立する。人形遣いであることの必然性がほしい。

主人公が人形遣いという設定の他は至ってシンプルで、過去に色々あって復讐云々というのもよくある話だし女性関係もどこかで見た感じなので、ここからいかにしてその他大勢のアニメの中に埋もれないようにするかという部分に全てが懸かっているといっていいだろう。今のところラブコメとかより戦闘とか重視する気配がするけどISというアニメの例もあるし油断はできない。まあ面白ければ何やってもいいかなというのが正直なところなんだけど、現状どうすれば面白くなるのかの見当がついていない。

戦闘の作画があんま良くない、というか夜也の能力が(よくわからんけど)どうやらモーションを見せるのには向いてない時間操作系っぽくて、それに加えてキャラデザが動きに耐えられない感じなので不安が募る。あと何か全体的に色が薄いような。前クールで君のいる町とかいうくどさに輪をかけたような濃い配色のアニメを見てたのが影響してるのかもしれないけどそれにしたって薄くないか。

現段階ではハッキリとした評価はもちろん下せないし、かといって駄目だと切り捨てることもできないので取り敢えず3話くらいまでは見てみて判断します。これから夜也が人形であることの意味を見出せる話が出てくれば面白くはなるかもしれない。