棺姫のチャイカ 第1話 「棺かつぐ少女」

最近また榊一郎の勢いが強くなっている。アウトブレイクカンパニーから半年挟んでまた彼の小説がアニメ化されたわけで、これでちょうど榊一郎は10本の作品がアニメになったということになる。しかしいまいちどれもパッとしない結果に終わっていて、ようやく半年前のアウトブレイクカンパニーでブレイクスルーできたと思ったのだが、こちらのアニメはカンパニーのようなメタ視点からオタク文化へ斬り込む現実寄りの話ではなく、完全なまでにファンタジーを貫いた富士見ファンタジア文庫の見本のような作品となっている。

ただベテランの榊一郎らしく、しっかりとした手順を踏んで順序正しく物語を進行させているのは素晴らしい。最近は奇を衒って型破りな構成にしたせいで却って分かりづらくなっている作品(特にライトノベル)が増えて辟易していたこともあり、こうした古き良きライトノベル原作アニメには惹かれる部分が多い。

物語のテンポは少し速いくらい。普通のアニメだと2話半かけてやることを1話以内で全て終わらせている。全てが速く進んでいったせいか、棺を持ち歩くことの必然性がいまいち理解できなかったけどその内わかるようになるはず。ならなかったら諦めます。