36.the hatch『shape of raw to come』
風呂入ってる時も飯食ってる時もオナニーしてる時も常に音楽を流している山田みどりは今の日本で信頼できる数少ないアーティストだと思うわけですよ。とにかく好き勝手やってほしいという思いで新作を待ち続けて良かった。ルールとかマナーに縛られず無茶苦茶やってくれ。最高。
35.春ねむり『春火燎原』
これまでにあまり出会ったことのないタイプの音楽で、いわゆる電気が走るタイプの曲たちが並んでおり、アーティスティックな側面を感じさせつつ、ギリギリのところでポップでもあり、バランス感覚えげつないなという感じ。
34.C.O.S.A『Cool Kids』
ラッパーでもあり、詩人でもある。個人的には詩人っぽいラッパーが好きなのでハマるのは必然だった。
33.TEAM SHACHI『TEAM』
相変わらずアイドルの皆様からは活力を頂いている人生である。TEAM SHACHIからは混じり気のないエネルギーを分けてもらえるので、複雑なつらさに直面した時によく聴いていた。
32.さっきの女の子、『混ざると乱れる』
そろそろフルアルバムを出してほしい。相変わらず1曲1曲のクオリティはめちゃくちゃ高い。
31.柴田聡子『ぼちぼち銀河』
歌詞の良さは今年度ぶっちぎりだと思っている。あとは、曲を聴くときに歌詞カードを見ない人間(音だけを頼りにしている人間)を引き摺り込むような曲がほしい。
30.アルカラ『キミボク』
3人体制になってリリースペースが落ち、大丈夫かなと思っていたらちゃんと良いアルバムをリリースしてくれて安心している。
29.ポルカドットスティングレイ『踊る様に』
いけすかない感じは相変わらずあるんだけど、曲の力で捩じ伏せられるのが悔しいやら喜ばしいやら。
28.Syrup16g『Les Mise Blue」
待ってました。相変わらずの暗さと言葉遊びの軽快さ。この暗さを見せつけてくれるバンドが少なくなった今(見せつけるとメジャーには行けなくなった今)、彼らの本領が発揮させる時だ。
27.BBHF『13』
とにかく「バックファイア」が良すぎて、この曲単体で見たら年間ベスト級まである。ガリレオガリレイ復活の喜ばしい報もあり、来年はさらに飛躍の年となることだろう。
26.ハンブレッダーズ『ヤバすぎるスピード』
まじでずっと初期衝動を保ち続けててすごい。こんなロックバンドを見たことがない。変化がないのではなく、曲を変化させながら初期衝動をずっと表現し続けている。すごすぎる。
25.水樹奈々『DELIGHTED REVIVER』
相変わらず曲のクオリティは高いんだけど、昔みたいなワクワク感が無くなってきた。もうちょっと歌謡路線にしていったら良くなると思うんだけど、声優という職業柄求められる音楽がそういったものではないのかな。
24.ELLEGARDEN『The End of Yesterday』
まず復活してくれたこと自体が有難いのに、まさかアルバムを出してくれるとは思わなかった。色々思う人はいるだろうが、自分は復帰作としてはこれ以上ない名盤だと思う。
23.緑黄色社会『Actor』
「Mela」で売れまくった結果アルバムがそっちに引っ張られると思いきや、意外にもそんなことはなく。ただ全体的にメリハリのないアルバムになってしまった印象。「アラモードにワルツ」とかはめっちゃ良いんだけど。
22.山内総一郎『歌者』
単純に良い曲を並べているのでそりゃ良いアルバムになる。ただもっと、クセのある曲というか、この人でないと歌えない曲を入れてほしかったなという残念さがある。
21.水瀬いのり『glow』
声優がリリースするアルバムとしてこの人が1番真っ当なものを出し続けている気がする。様々なタイプの楽曲を揃えつつ、自身の声で統一感を出すという。ややポップス寄りなところも良い。
20.ghost like girlfriend『ERAM』
こんな良かったか?と思い返すくらい良かった。バンドと電子音楽の良いところ取りみたいな。もっと良さが広まっていって爆売れしてほしい。
19.LUNKHEAD『リノセント』
様々な苦難を乗り越えて3年ぶりのアルバムリリース、というのは本当に素晴らしいんだが、もうちょっと凝っても良かった気がするんだよなー、個人的にはランクヘッドは凝ってる曲の方が好きなので…ただ「ふわり」はめちゃくちゃ良い。次作でこの路線を突き詰めて、また『V0X』『青に染まる白』クラスの名盤を作ってほしい。
18.fhana『Cipher』
4年くらいリリース間隔あけるとやっぱ1曲1曲が粒立ってくるなと再認識。考えすぎてる感もあるけど、この人たちは考えすぎてるくらいがちょうどいいと思うんだよな。ただ長すぎるのが難点。12曲くらいに絞ってほしかった。
17.OMSB『ALONE』
ほとんど客演がないあたりがストイック。内容も7年待っただけあって濃密。内省的な作品が結果として大衆に広くリーチしているのを見るとテンション上がりますね。
16.SANDAL TELEPHONE『REFLEX』
気付いたらアーティスト名が英語表記になっていたんだけど、海外志向になったとかそういうことではなく安心した。海外でちゃんと売れてる人らは寄せなくても勝手に売れていくので。「恋の魔法使いにはなれない」が白眉ですかね。
15.ソウルズ『超常現象』
知った時にはもう解散が決まっていた。なんでだ。日本でポップスをやろうと思った時の最適解がこのアルバムだと思う。札幌の夜道を走っている時にリピートして聴いた。
14.ばってん少女隊『九祭』
今年から温泉とサウナにハマった。サウナにハマったのはやっぱり、精神が限界に近付いている証なんだと思う。札幌にあるフミノサウナという個室サウナは最高で、好きな音楽をBluetoothでサウナ内及び休憩場所に流すことができる。その時にこのアルバムをよく流していた。アルバム自体は、前作の方が好きなんだけど、この人たちのファンをいかに楽しませるかというリスナーに目線を合わせた姿勢はとても好きなので。
13.シナリオアート『Blue Smell』
全然印象になかったバンドの曲を何かの拍子で聴いてめっちゃ良かった時の感情、まだ名前が付けられていないらしい。シナリオアートはいつからこんなポストロックにjpop的メロディーを織り交ぜるのが上手くなったんだ…
12.黒子首『ペンシルロケット』
傑作だった前作をちゃんと超えてきているのが凄い。新人バンドとは思えないほどの引き出しの多さとメロディラインの多彩さ。特にミディアムテンポの曲でしっかり盛り上げどころを作る技術の高さには舌を巻く。
11.NOMELON NOLEMON『POP』『感覚派』
新世代のポップミュージシャンとしてもっと持て囃されて良いとおれは思っているんだけど、何もかにも信じられない世の中なので別に誰に持て囃されなくともおれが好きであればそれでいいのだと思いを新たにした。
10.ハルカミライ『ニューマニア』『Symbol2』
人生がクソなのは31年生きてきて結婚しても何ら変わりない普遍の真理だと感じている。おれでさえそうなんだから、絶対に皆そうだと思っている。このクソな世界に、早くトドメを刺してくれる存在として、彼らは表舞台に立っているのだ。
9.小林太郎『合法』
このキャリアでここにきて「骨伝導」みたいな曲を作れることが既にやばいんだけど、仮面ライダーの主題歌とかゲームのテーマソングとか提供してきたキャリアがあってこそだろう。「Armour Zone」とかめちゃくちゃ良いんだけど、アルバムには入らないんだろうな。
8.フィルフリーク『STORY STORE』
この人たちが爆売れしてない理由が分からないくらい今の若者に向けた音楽をやっているんだけど、みんなもしかして音楽を能動的に聴いていない…?圧倒的ポップセンスと瑞々しい歌詞が織り成す珠玉の8曲。
7.amazarashi『七号線ロストボーイズ』
弾き語りとバンドサウンドの丁度いいとこどり、1stの頃に近い感触の傑作だったので驚いた。しばらくamazarashiから離れていたけど、まだ「1.0」みたいな曲を作ってくれることも感動したね。
6.パスピエ『ukabubaku』
デビューして3作くらいは好きだったんだけどそこからちょっと自分の好みとズレてきてて、2016年くらいからあんまりちゃんと聴かなくなっていた。12月リリースの作品は傑作が多いというジンクスもあったので久し振りにちゃんと聴いたらめちゃくちゃ傑作だった。やっぱアルバムの締めを「もののけだもの」みたいな曲で締めるのが最高だよ。
5.安野希世乃『A PIECE OF CAKE』
この人は毎回めちゃくちゃ良い曲に恵まれていて、それを毎回軽やかに歌いこなしているので、すごいなあと感心しながら一周目を聴き終わり、もう一度ちゃんと聴かねばと思い、またもう一周するのであった。「世紀の祝祭」「波間に消えた夏」とかもうタイトルからして最高。
4.サカナクション『アダプト』
間違いなくサカナクション最高傑作。厳選された8曲34分という絶妙な再生時間。1曲1曲が代表曲クラスの完成度。ここまでやられたらもう何も言えないという感じ。
3.MINAMI NiNE『SOUTH』
遂に戻ってきた。「群青」リリース以降フルアルバムを聴きたくて仕方なかったが、2年待っても音沙汰なく、こりゃ駄目か…?と思っていたら今年ついにリリース。インディーズに戻って原点回帰した結果、群青とはまた違ったテイストの名曲群が立ち並ぶ傑作に。
2.なにわ男子『1st LOVE』
自分がまさかKinKi Kids以外のジャニーズグループにハマるとは思わなかったんだけど、とにかくなにわ男子は楽曲の打率の高さが凄かった。近頃ダンスミュージックをベースにしたアイドルが男女問わず増えていく中で、なにわ男子は単純に歌の力で勝負しているのがとても良い。アルバム全曲一切外さない名盤。
1.明日の叙景『アイランド』
音楽は精神を救ってくれる数少ない存在だとおれは今でも信じていて、自分の人生においてはありがたいことに限界の鬱になった時に、救いの手を差し伸べてくれる音楽がやってきてくれる。今年は5月以降定期的に死にたいタイミングが訪れており、張り詰めた糸が切れてもう駄目だと思った11月の頭に出会ったのがこの作品だった。自分の代わりに叫んでくれているのかと言わんばかりのボーカル、激しいのに美し過ぎるメロディの虜になり、当直室で夜中に聴いたその時からほとんど毎日といっていいくらい聴き込んだ。これがあれば他に何もいらない、墓場に抱いて持って行くんだと誓ったのである。
海外編でも触れたが何でこんなつらいんだというくらい、今年はつらかった。仕事でもプライベートでも、あまり人と関わるのが得意ではないので両方色々な人と関わらざるを得ない状況はつらかった。心の休まる瞬間がほとんどなく、厳しい日々が続いた。時折訪れる自由な1日でカレーを食べに行ったり、サウナに行くことが数少ない安らぎだった。こんな日々ならいっそ死んだ方がましだと何度も考えた。ただ臆病が故、死にきれなかった。ただもう限界である。早く迎えにきてくれ。