ちはやふる2 第十九首 「ゆくへもしらぬ こひのみちかな」

  • パーフェクト。これぞ正しき原作のアニメ化というべきだろう。視覚効果と音響効果を駆使して試合の緊迫感とキャラクタの存在感を余す事なく表現出来ており映像作品の極地に到達している。特に静と動の表現に関しては近年最高峰と言えるくらいだった。
  • かるたの団体戦は全ての試合が同時に進んでいくが故に、どこかひとつの試合に焦点を絞ってしまうと他の試合が勝手に進んでいってしまうという弱点があるんだが、今回はチームのリーダーである太一の試合にクローズアップしたことで結果的にチーム全体の成長を表せていた。
  • 北央との運命戦の試合など過去の全ての経験を総動員した、まさに日本一を決める決勝戦に相応しい集大成といえる出来映え。いつも運に見放されていた太一がここにきてついに運を味方に付けたという点も含め、落として上げるという基本的な構成が成功した好例。
  • 原作を読んだ時の10倍くらい感動した気がする名作回だった。バトルアニメを多く手掛ける小野田演出が完全に嵌っていたのも大きい。コンテに芦野芳晴を持ってきたのも勝負かけてるという熱意が伝わってくる。最近の芦野コンテといえばまどかマギカや偽物語なんかのグロテスク演出で認知されてる気がするけどこういう普通に「画面の中の物語を見せる」というコンテも切れるんだなーとわかったのも収穫だった。もしかして「ファースト・スクワッド」とかもこんな感じのアニメなのか(見てないけど)。