STEINS;GATE 22話「存在了解のメルト」

あまりの素晴らしさにこれだけ別個エントリで書くことにした。

まさに劇場版クオリティ。「神回」という前評判が一切揺るがない奇跡のような話だった。シュタゲ1シュタゲ2

今までの全ての話がこの回の前座だったと言われても納得する出来。
音楽・演出・構成全てに一切の文句もつけられず放心状態。もはやこの回のためだけにBD購入を検討するレベル。いやもう完璧すぎる。この夏観たどのアニメのどの話よりも素晴らしい。8月の終わりにこんな神回を観られるとは思わなかった。心置きなく9月を迎えられそうだ。

これでほんとに紅莉栖ルート確定なんだな。まゆりルートも気になったがこっちのルートの方がアニメに合ってそうだ。まあ最初からオカクリルートを望んでた者としては大満足な結果で、もう紅莉栖の作画とか関係なしに楽しめた。紅莉栖かわいいよ紅莉栖。ちょっと家庭的な一面を見せたり、オカリンとも気持ちが通じ合って(その後世界線が変わってしまうけれども、オカリンの中にはその記憶が残っている)何より。

しかしオカリンの中に記憶が残っているというのもまた残酷なことではあると思うんだが、こればかりはもう悲しい運命としか言いようがないのがまた辛いところで、記憶が残ってることにメリット・デメリット両方があるし、そもそも記憶が残ってなけりゃまゆしぃ助けられないしな。



最後に鈴羽が第三次世界大戦を止めてという電話をしてきたけど、残り2話で止められるのかな。いやまあでもこれだけ上手いことやってくれる制作陣だから大丈夫か。

大事なシーンの地震テロは思わず笑ってしまった。地球も壁ドンかよ。まあこれもあったせいでますますテロが入ってない完全版のBDが欲しくなるんだけど。まさかこれ機関の陰謀(ry

あの場面で、紅莉栖がオカリンと過ごす時間を相対性理論を引き合いに出して独白してたのは何とも科学者らしいというか、そういう場面でも自我は保っていられるのね、と微笑ましく思うところだろうか。



1番凄かったのは実は音楽。特殊EDの素晴らしさは言わずもがな、序盤から中盤にかけての劇中歌がストーリーに滅茶苦茶ハマってて別途サントラ欲しくなった。

演出は特筆して最後の2シーンを挙げたい。紅莉栖が走ってきて部屋に戻ってきてオカリンに気持ちを伝えようとするシーン、そして今までの話の流れからいきなり突き落とすような鈴羽の電話のシーン。これはもうアニメの特性を生かした究極の演出だよな。

あと別れのシーンもいいよなあ。あれ王道っていうかまあ良くあるやり方なんだけど、あそこでしっかり「さよなら」を無音で言わせてるあたりがいい。最近は「さよなら」すら言わずに振り返ったらいなくなってるパターン多いからな。あとは音として発せられてる場合とか。あれは無音で、かつ口の動きだけで視聴者側だけに別れの言葉が伝わるから切なさが増して堪らなく良いのですよ。

オカリンの勝利宣言のところ、原作ゲームだったらオカリンは泣いていたらしい。でも個人的にはあそこで泣かなくて正解だったように思える。「泣く」という行為で紅莉栖の決断が否定されそうな気がしたから。

世界線を移動した後、まゆりとオカリンの会話も今までの話をずっと観てた分グッとくるものがある。前回のまゆしぃ回を観た影響もありそうだ。



紅莉栖のRS発動は原作にはないらしいんだけど、あれを入れたのは非常に良い改変だったんじゃないか。オカリンのループを紅莉栖が止めたところも含め原作やってた友人の評価も上々で(ここで夜中に興奮してスカイプするのは体に悪いことが判明)、原作組も未プレイ組も共に納得できる構成だった事に安堵している。今まで賛否両論ばっかりだったからなあ。

ていうか恋愛関連の話には殆ど靡かない自分でさえこんだけ凄いと思ったんだから、普通にこういう系統のもの楽しめる人はもっと凄いと思えるんじゃないか。需要器官がもう少し発達してればおれだって…!

なんかこう、この話に関してはオカリンよりも紅莉栖に感情移入してる感じ。あーそうだよな今までの積み重ねだよなあというオカリンに対してももちろん抱くものはあるにせよ。

オカリンの良い所は決して鈍感ではないところなんだよな。昨今の鈍いを通り越して脳味噌おかしいんじゃねえかというレベルの主人公たちを飽きるだけ見てると余計そう思える。相手に言わせる前に自分から言う所も男前。若干男版ツンデレという感じもしないでもないけど。



個人的にはオカリンと紅莉栖の関係性そのものが好きだったりする。付かず離れずの状態から互いに少しずつ歩み寄っていき、気付いたらゼロ距離まで近づいてたような、そんな関係性。

今回は21話かけて成されてきた2人の関係の自然な延長線上にある話だったのが良かった。こう、突発的に「好きだ!」っていうのはどうも受け入れられないというか、恋愛は結果より過程だと思っているアナログな人間なので、その手のスピーディな物語には未だについていけない。今回はオカリンと紅莉栖の関係性の結果であり過程でもある。まだ終わってはいないのだ。



まあしかしこのアニメの登場人物は恐ろしいくらい真っ直ぐというか、事実を受け入れて思考・行動するのが早い。ダルなんて鈴羽が娘っていう事実が発覚したのに割と落ち着いてたりしてたし。オカリン・紅莉栖・まゆりはもちろん、ルカ子やフェイリス、そこにもえいくさんを入れたっていい。

もうみんな好きなんでゲームの方はもちろん、だーりんとかもやってみたい。これを機に箱○買おうかな。重苦しいタイムリープやらセルンやら変えられない運命やらがないところで普通にシュタゲキャラと接したらどうなるのか非常に気になる。

とにかく悪い点が何一つ見当たらない究極の話、まさしく神回と言える素晴らしい内容だったんで是非観てほしい。そして金ある人はおれにBDを買ってくれ。 あと箱○と原作ゲームとだーりんも買ってくれ。

あと皆幸せになってくれ。マジで。