心が叫びたがってるんだ。

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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下『あの花』)が深夜アニメとは無縁な層にまでリーチした結果、劇場版も見事に大成功を収め、ついには日曜の夜9時に実写ドラマが放送されるに至った。そして『あの花』スタッフが再び集結し生み出された映画として、オリジナルアニメーション映画としては異常なほど大々的に宣伝された『心が叫びたがってるんだ。』である。明らかに普段アニメを見ないであろう層の人間たちが多く劇場に集まっており、この時点でおれはこんな場所にいていいのか、やっぱり友人を伴って観に来ればよかったなどと後悔しているうちに、場内のランプが消えてスクリーンに映像が映し出された(ちなみに後ろの大学生2人が乃木坂ファンだったらしく映画が始まるまで『心が〜』については一言も触れずひたすら乃木坂の話をしていたのが面白かった)。余談だが有難いことにおれの座席周辺にはポップコーンを貪り喰らうモンスターや、鼾・雑談・咳払い・貧乏揺すりなどの音で攻撃してくるタイプの人間はいなかった。少しのことで気が散ってしまうミスター神経質ことおれとしては非常に有難かった。


上述したように、『心が叫びたがってるんだ。』はあの花のメインスタッフである長井龍雪岡田麿里田中将賀が再び集結して作られたオリジナル長編アニメーション映画だ。それゆえに上映前から人々の期待値はかなり高かった。おれはあの花は1話が最高だと思っているタイプの人間なので、序盤に全神経を集中させて観賞しようと臨んだわけだが、それは正解でもあり不正解でもあった。結果的に、『心が叫びたがってるんだ。』は『あの花』が苦手だったおれのモヤモヤを吹っ飛ばすような傑作だった。その後『マッドマックス』同様に3回も観賞してしまった(レイトショーの観客も明らかに層が違っていた)。


以下9割ネタバレです.

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2015年春期アニメ総括

とある作品が全16話という1クールと2クールの中間のような枠で放送されていた+『マッドマックス』を見て完全に「雑感を書く」という行為そのものが虚しく感じられてしまったために1ヶ月以上遅れることとなった。マッドマックスを自宅で鑑賞するためだけにホームシアターシステム一式買い揃えようかと本当に真剣に検討している。幸いにしてレコードを聴くために数少ない部屋のひとつを防音仕様に改装したので、どうにかしてそこにホームシアターを組み込めないかと考えていたら7月が終わってしまった。2015年、体感的に2014年より早く進んでいる気がする。しかし、おれがつらいつらい言っているうちに勝手に時が過ぎ去ってそれを早いと感じられるならまだ恵まれているほうなのかもしれない。



いつもの


評価方法

・評価ポイントは「ストーリー」「キャラクター」「演出」「作画」「音楽(OP・ED含む)」の5つ。各10点満点
・総合評価(ランク)は「SSS」「SS」「S」「A」「B」「C」「D」「E」「F」「Z」とする(各説明は以下参照)

「SSS」~生涯愛せる、墓場まで持って行きたい作品
「SS」~アニメの金字塔レベルの作品
「S」~何度観ても面白いと思える名作
「A」~傑作
「B」~秀作
「C」~良作
「D」~凡作
「E」~駄作
「F」~超駄作
「Z」~黒歴史

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2015年夏期アニメ初回雑感

マッドマックス 怒りのデスロード』を3回鑑賞した結果夏アニメ視聴雑感を真面目に書くのが完全に虚しくなったので超手短に書き殴ります。ご容赦下さい。
1話のみの感想です。後述していますが2~3話で格段に面白くなったアニメが数多く存在しているので以下で述べられている雑感の3分の1はアテになりません。


おくさまが生徒会長

潔くコメディ・タッチのエロ方面に舵を切ったことで逆に訳の分からん清々しさが生まれていた。あとなぜか異常に作画が良い。芸術気取りのアニメやドロドロした人間関係を延々引きずるアニメよりは見ていて楽しいのだけど、約8分という中途半端な尺にするくらいなら3〜5分とか15分とかキリのいい時間に収められなかったのだろうか。あと生徒会長という設定が今のところどうでもよい。


GANGSTA.

ガングレイヴとかブラックラグーンとかあの辺りのハードボイルド系の作品の要素を掻き集めたという感じで真新しさも新鮮さもないが、だからこそ大きくハズしはしないだろういう無難な感じはある。戦闘作画は全然駄目だったけど(自動車を一度バックさせてから前進させたり、銃の弾切れの描写が細かったり、戦闘以外の作画はわりと良い)。あと津田健次郎の聴覚障碍者の演技がめちゃくちゃ上手かったのと梅津のスタイリッシュEDのおかげで視聴継続が確定した。しかしハードボイルド系漫画なら『ルドルフ・ターキー』が今のところ現段階で頭3つくらい抜けた面白さなので原作5巻くらいまで出たらアニメ化してくれませんかね。


ケイオスドラゴン 赤竜戦役

放送開始前からTwitterでやたらハードルを上げるのは無意味だということを教えてくれたアニメ。あと全員の目の色が怖い。見ていて不安になる。


アクエリオンロゴス

不幸なことに今期『To Loveるダークネス』『おくさまは生徒会長』『下ネタという概念〜』という「合体」方面におけるインパクトの強い3作が放送されているせいで印象が薄い。合体という持ち味がここまで死ぬとは思わなかったのでラストの寝取られという要素を突き詰めるしかないだろう。


乱歩奇譚 Game of Laplace

小林少年がショタキャラの権化みたいになってて複雑な気分である。しかし「人間椅子」やるなら主題歌どっちか人間椅子に担当させてほしかった、筋少が『うしおととら』の主題歌やってるんだから時期的にもベストだろ。


青春×機関銃

精神鍛錬を求められるタイプのアニメ。


城下町のダンデライオン

予想より面白くなかった。作画・脚本・演出があんまり噛み合ってない感じがしたのだけど、回を重ねるごとに改善される類のものなのかどうかで出来が決まってくる。


うしおととら

文句無し。2015年の今やる意味をしっかり提示できている。


ミス・モノクローム -The Animation- 2

堀江由衣9rdアルバム『ワールドエンドの庭』良かったです。


うーさーのその日暮らし 夢幻編

その日暮らししてねえ。


わかばガール

おれはきんいろモザイク2期第13話を視聴しているんだ。邪魔しないでくれ。


GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり

臭いことこの上ないアニメ。これからもっと臭くなるらしいのでマスク着用して視聴します。


Classroom☆Crisis

長崎健司×丸戸史明という化学反応はわりと良好っぽい。両者の持ち味がしっかりと出ていて、互いに潰し合うことなく共存している。これが相乗効果を発揮できるかどうか、という点なんだ問題は。あとこれ高校生でやる意味あるのか。普通に社会人でもいいのでは。


戦姫絶唱シンフォギアGX

相変わらず42.195kmのフルマラソンの序盤1km地点から全力でダッシュするスタンスを崩しておらず最高と言うほかない。明らかにこの1話だけで半分以上の作画リソースを使い果たしており、「将来なんざ知るか、おれは今を全力で生きるんだ」という熱いメッセージが感じられてよい。


下ネタという概念が存在しない退屈な世界

下ネタを含む万物全てを飲み込んでギャグに昇華してみせた傑作漫画『監獄学園』のアニメと同時期に放送されたことが不幸だったと言うほかない。そのうえダイミダラーにあった熱さや魔乳秘剣帖のスタイリッシュさ、新妹魔王のようなコメディっぽさがなく、下ネタをひたすら繰り出すだけ。おれは悲しい。


デュラララ!!×2 転

原作がもうとっくに完結していたことを知らなかった。


Charlotte

長い物語のプロローグとしても、起承転結整った1つの物語としてもしっかり成立している。これが出来ずに死んでいくアニメをおれは何度も何度も見てきた。『Angel Beats!』のような末路を辿らないことだけを切に願う。


WORKING!!!

横綱相撲。ちょっとやそっとのことでは揺るがない圧倒的な強度の高さ。これぞまさしく長期コンテンツと言わんばかりの佇まいだった。


ガッチャマンクラウズ インサイト

この訳の分からん高い熱量の押し付けを好きになれるかどうかで1期同様評価が分かれるだろう。おれはこのくらいの熱量がちょうど良い。ちょうど良いが故に新しい刺激をくれと願っている。


六花の勇者

悪くないが特別良くもない。まさしく導入という感じの1話だった。


ワカコ酒

わずか2分のアニメなのにOPで30秒使うあたりハングリー精神がすごい。これで本編終了後に沢城みゆきが実際に店に出向いて酒を飲んで飯食う映像が流れれば完璧だった。


赤髪の白雪姫

作画が非常に良い。ストーリーとかキャラクタとか頭の片隅に追いやられてしまうくらい作画が良い。この作画の良さだけで見続けられる。あと待ちに待った早見沙織歌手デビューだったのだけど、そのデビューシングルがこんな地味目かつ当人の歌唱力があまり生かされないタイプの曲というのはどうなんだ。高垣彩陽もそうだけど明らかに歌唱力を持て余しているというか作曲家のレベルがシンガーに追い付いていない(ユニゾン田淵の提供曲は素晴らしかった)。この2人にはもっと歌謡曲っぽい楽曲を提供してほしい。何を言いたいかというとまた「踊り子(そらのおとしもの2期8話ED)」のようなカバーやってほしいということです。


To LOVEる-とらぶる-ダークネス 2nd

揺るがない信念と確かな自信を引っさげて帰ってきた。もはや伝統芸能である。ギリギリのエロスを表現させれば右に出るアニメはない。


てーきゅう 第5期

主題歌の良さ。


ミリオンドール

完膚無きまでに現実を叩きつけてくるシビアなアニメ。明らかな低予算ながら凄まじく印象に残った。


実は私は

古き良き少年漫画の純愛・ラブコメものにファンタジー要素を混ぜ合わせた結果、意外にも新鮮なものが生まれてしまったという例。「秘密」というテーマをどこまで突き詰められるか。あとOPが酷すぎて逆に面白い。EDのヒルクライムについてはまだ活動していたのか以外の感想はありません。


のんのんびより りぴーと

画面からマイナスイオン出てるんじゃないのというくらいのヒーリングアニメである。視聴中に1度寝そうになってしまったが、これは決してつまらなかったからというわけではない。とにかく尋常じゃないくらいリラックスして見られるのだ。間違いなく今年1番リラックスできた。下手なマッサージとかアロマとかより体に良さそう。


オーバーロード

SAO、ログホライズンと続くネットゲームもので、設定も「ゲームの世界の中に閉じ込められる」という在り来たりなもの。で、主人公がめっちゃ強いうえに結構な軍勢を率いているという設定は上記2作品を混ぜ合わせた感じ。ややコメディ色が強いのは特徴といえば特徴だが、もっと独自のカラーを打ち出してくれればハネそうな気配はある。


それが声優!

あまり言及したくないタイプのアニメです。こちらからは以上です。


モンスター娘のいる日常

ただのいちゃラブちょいエロコメディみたいな体裁を装っておきながらその裏には異文化交流、人間同士ですら分かり合えないのに人間と人間以外の生物は分かり合えるのか、という深刻なテーマは無かった。無かったけど「次はこう来るだろ」という予想を毎回毎回的中させてくれるシナリオはある意味凄かった。裏を返せば常に期待通りということでもある。あと吉原達矢コンテは本当に一瞬で分かってしまうので素晴らしい。というかおれ前に原作読んでた気がするなそういえば。


洲崎西 THE ANIMATION

おれは声優にトーク力とか求めないしそもそも声優ラジオ自体も聴かないので必然的にこのアニメ自体にも特に思い入れはないのだけど、さすがに中の人間の正体自体は把握しているので「これてさプル方式でやったほうが面白かったのでは…?」という思いが拭えなかった。


ビキニ・ウォリアーズ

短い時間にありとあらゆる角度からのRPGネタを仕込んでいる手際の良さに感心させられた。


空戦魔導士候補生の教官

ワルブレの再来!!!!!
かどうかはさて置き、稲垣監督アニメによくあるナンセンスさ、シュールさ、馬鹿馬鹿しさは今回あまり前面に出ていない代わりに、アニメのテンプレ要素をこれでもかと詰め込んでおりメタ的な面白さはある。説明台詞の多さが笑いに昇華されているのは素晴らしかった。登場人物ほぼ全員が頭おかしいのはワルブレっぽくて良かった。あとEDが最高に良い。la la larksそろそろアルバム出してくれ。


干物妹!うまるちゃん

5分アニメだと思って視聴したら普通に30分あったので脳味噌が爆発した(今年2回目)。ミリオンドールやわかばガールよりもショートアニメの枠に向いているはずなんだが…


がっこうぐらし!

癒し系日常アニメと見せかけておいて最後の最後で地獄に突き落とすという非常にメンタルを抉られるタイプのアニメだった。事前情報を一切仕入れていなかったので完全に不意を突かれてしまった。こういう裏切られ方は久しぶりなのでゾクゾクしている。最大の問題はこのアニメ自体の着地点がどこなのかという点だ。


だんちがい

ショートアニメの王道。


監獄学園

原作既読でも新鮮な面白さを提供してくれるあたり水島努は本当に優れた監督なんだけど、原作の時点でエロとか関係なく非常に面白いので『ウィッチクラフトワークス』あたりとはちょっと見せ方が違う。こっちはほぼ全て原作通りにやりつつ、間を詰めることでスピーディに話を展開させる。めちゃくちゃ話進むのが速いのに全ての要素が余すところなく頭の中に入ってくるあたりに他作品との格の違いを感じられる。とにかく「くだらなさ」を限界まで突き詰めようとするその姿勢がおれはたまらなく好きなのだ。


追記:第3話で文字通り死ぬほど笑わせてもらいました。アニメ見て呼吸困難になったのは本当に久々だった。約25分間ずっと笑っていた気がする。2クール目の作品を除けば余裕で今期トップです。


アイドルマスター シンデレラガールズ 2ndシーズン

もう完全に軌道に乗っているので今更どうこう言う必要もないだろう。何をやっても視聴者を満足させられる次元へと到達してしまったわけだが、今回は本筋より新しく声がつくアイドルのほうが気になって仕方なかった(中でも道明寺歌鈴がとても良かった)。佐久間まゆ佐久間まゆという感じで素晴らしかったですね。
しかしアイドルの物語と同時進行でプロデューサーと上層部との鬩ぎ合いをやるのか、上層部の企みにアイドルが巻き込まれていくのか、そこらへんはわりと気になるな。


GOD EATER

ゴッドイーターシリーズについて何の知識もない状態のうえ、そもそも始まる前から死んでるようなアニメだったので何の期待もなく見たところ (そんな悪くないな…) という気持ちになった。やはり「期待しない」というのは精神衛生上良いらしい。しかし今期は変化球的良作が多いのでその中では埋もれてしまいそうだ。


Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! ヘルツ!

1期の時より過激になったと同時に作画が異常に良くなってて、もっとも人間のモチベーションを上げるのは純粋な欲望だということを再確認した。しかし1話から水着回ぶち込んでくるあたりに勝者の余裕を感じる。




結論から言うと大豊作です。正確に言うと1話時点で微妙かと思われたアニメたちがこぞって2~3話から格段に面白くなった。青春×機関銃、うまるちゃん、オーバーロード、GATE、六花の勇者、城下町のダンデライオンアクエリオンロゴス。これらがちゃんと面白くなってくれたおかげで今期は「めちゃくちゃつまらない」作品はおろか、「つまらない」と一蹴できるアニメもなくなってしまった。これは異常事態だ。
そのうえ様々なジャンルのアニメが共存している。ラブコメ、バトル・ファンタジー、ハードボイルド、コメディ、ホラー、ミステリー、日常もの、純愛もの、エロス、政治、アイドル、職業もの、TRPG原作もの、ゲーム原作もの、グルメもの。似たようなタイプの作品が存在していないという奇跡的なラインナップなので一週間飽きることがない。冬に続いて素晴らしい豊作ぶりである。やはり2015年は豊作の年らしい。

2015年上半期ベストアルバム

いつもなら7月頭にやるこのまとめがここまで遅れた理由は単純に某海外レコードレーベルとApple Musicのせいです。海外のレーベル、「送ってくれ~」と頼むと2週間後くらいに「すまん忘れてた~許してくれ~」みたいなのよくあるのでつらい。


あとApple Musicは素晴らしい。主にジャズ・クラシック方面が異常なくらい充実しており、これだけでおれは毎月980円払うことを決意した。法外な値段で売られている過去の隠れた名盤を聴き漁れるというだけで本当に有り難みしかないし、クラシックは俗に言う名曲別演奏探し(同じ曲を違う人間が演奏しているのを聴き比べるやつです)が簡単にできるのが最高で涙ぼろぼろ流している。基本的に海外の音楽はメジャーインディー関係なく揃いまくっているし(アントラーズのEP聴こうとしたらHospiceしかなくて泣いたけど探せばそういう例もわりとあった)、最初の3ヶ月は無料なので、洋楽ほとんど聴かないけど興味はあるという人はApple Music登録したらいいと思う。


というわけで今年はほとんど新作を聴いていないのでアレな感じのアレです。15位からです。


海外

15.Evan The Death『Expect Delays』


14.Unknown Mortal Orchestra『Multi-Love』


13.The Decemberists『What a Terrible World: What a Beautiful World』


12.Chilly Gonzales『Chambers』


11.Outfit『Slowness』


10.Matthew E White『Fresh Blood』


9.Leprous『Congregation』


8.METZ『Ⅱ』


7.Fall Out Boy『American Beauty/American Psych』


6.Bjork『Vulnicura』


5.Hop Along『Painted Shut』


4.Now And On Earth『Blacked Out』


3.My Morning Jacket『Waterfall』


2.Noel Gallagher's High Flying Birds『Chasing Yesterday』


1.Natalie Prass『Natalie Prass』



日本

15.Trident『Blue Snow』


14.花澤香菜Blue Avenue


13.吉井和哉『STARLIGHT』


12.アイカツ!『Joyful Dance』


11.KNOCK OUT MONKEY『Mr.Foundation』


10.中島卓偉『煉瓦の家』


9.doa『FLY HIGH』


8.TRUSTRICK『TRUST』


7.SCOTLAND GIRL『As I am』


6.TRIPLANE『non no』


5.新川忠『Paintings of Lights』


4.LUNKHEAD『家』


3.KEYTALK『HOT!』


2.女王蜂『奇麗』


1.fhana『Outside of Melancholy』




2011年以来4年ぶりに現段階で海外勢が超豊作という状況です。しかしその中でもNatalie Prassのデビュー作は格段に良かった。この豊作の中においても頭5つくらい抜けており、このままいけばまず間違いなく1位、2010年代という括りの中でも5本の指に入る可能性がある大傑作だった。国内だと去年から言っていたとおりfhanaのデビュー作が非常に良かったのだけど、女王蜂の3年ぶりのアルバムがこれまた途轍もない傑作で、正直同率1位にするかどうか最後まで悩んでいた。あと去年メジャーデビューアルバムが酷い出来だったKEYTALKがここにきて持ち直したのは感動した。


今のところ2015年は国内・海外ともに、久し振りに新作出すアーティストが傑作出してくる率が高いというのが喜ばしい。ここに載せてないけどサザン・ミスチル・B'z・TUBEが同時期に新作出しているし(どれも素晴らしかったけどギリ届かなかったというところ、しかしもっと聴けば上がる気もする)、あとはla la larksが今年中にアルバム出してくれればおれは満足です。次回はベストトラックのほうに着手します。