- 「私たち展」という展覧会は1期で行われたイベントなのでそこに新鮮さはないものの、かなえにとっては写真部最後の活動ということになり、その意味では「ここから一歩踏み出していく」という希望に満ちた1期の私たち展とは違い、一歩踏み出すことが別れにも繋がるという悲しみが希望と綯い交ぜになったイベントとして表現されている。
- 「年が明けたら受験に専念する」ってのはさすがに遅すぎるんじゃないのという疑問をかおるの丁寧な「ちゃんと勉強しているらしい」という前置きが打ち消してくれる。実際のところかなえが勉強してるシーンは今まで一度も描かれていないわけだが、このアニメは登場人物たちが少しずつ目標を実現させていく物語でもあるので、まあ何とかなるだろうという希望的観測が成立する。
- 1期の時よりも入場者数が多かったことが時間の積み重ね(私たち展の成功)を、麻音の朗読劇の内容が1期のものを引き継いでいることが時間の継続性をそれぞれ示していて、そこから主要キャラの親同士が子供の将来を語る、すなわち未来の時間を示すことで過去・現在・未来を上手く纏めている。その後のかなえとぽっての会話もまさに3つの時間軸を束ねた集大成といえる。
- かなえとぽってが二人きりの場所で話しているのではなく、皆が眠っている寝室で話していてその内容を他の3人が眠ったふりして聞いているというのが素晴らしいです。こういうシーンがあるアニメは基本的に名作だと思ってるんですが反証あったら教えてください。