近況

転職決定しました。4月1日より新天地で社会の歯車になります。


R-1ぐらんぷり

サンドウィッチマンが優勝した時くらい、いやそれ以上の喜びだった。『人志松本の〇〇な話』で初めて見てから約7年、ずっと応援してきたハリウッドザコシショウがついに、その圧倒的なパワーで優勝を果たした。笑い過ぎて泣く、という体験はR-1を視聴していて初めてのことだったし、結果(優勝)が嬉しすぎて泣いたのも初めてだった。今までは「これだけ面白い芸人が売れないなら芸能界なんてクソだ」と思ってたけど、時代がハリウッドザコシショウに追い付いていないだけだった。そして今ようやく時代がハリウッドザコシショウに追い付いたのだ。


さて、M-1キングオブコントも分かりやすいネタが優勝みたいなつまらん流れだった中で、R-1はハリウッドザコシショウ優勝。この意味が分かりますか皆さん。「似てて面白い」というモノマネの時代は終わって、これからは「似てないから面白い」というモノマネの時代がやってくるんですよ。かつてコロッケが一斉を風靡した時のように。これを牽引するのがハリウッドザコシショウなんです。


たぶん、完璧なモノマネを披露する芸人のことを面白いと思う人はハリウッドザコシショウのことを面白いと思えないのだろう。しかし、そんな「モノマネが似てる=面白い」という図式に飽きた、いやそもそも「似ているから何なんだ、本人呼べばいいだろ馬鹿かよ」と思っている人間にとってハリウッドザコシショウは既存の概念やルールをぶち破るお笑い界の救世主なのだ。「モノマネ」って言ってるのに1ミリたりとも似ていない、そもそも何を言っているのかすらわからない、というネタ。こんな異常なものを「芸」として成立させてしまう圧倒的なパワー、スキル、そして天性の才能。ネタもトークスキルも学生レベルの芸人が蔓延する今の時代だからこそ、ハリウッドザコシショウのような本物の芸人が必要だ。


細かな部分の共感による笑いとか稚拙さを逆手に取った笑いとか、そういうのはもういいんですよ。それは中川家出川哲朗といった歴戦の強者がとっくに通ってきた道で、芸歴5年10年程度の芸人がそれをやったところで彼らに敵うわけがないんです。ハリウッドザコシショウの笑いは明らかに新しい。源流は前述したようにコロッケの「デフォルメしすぎたモノマネ」なんだろうけど、その原型すらもはや残っていない。「ヤバいサラリーマン」なんてその典型だ。まずおれたちはそんなサラリーマンを見たことがない。見たことがないのに「ああヤバいな」と思ってしまう。説得力が桁違い。何ひとつリアルさがないのに、おれたちはそれらをリアルなものとして受け取り、納得し、笑わされてしまう。リアルじゃないものをリアルに見せられる、これだけで本来は飯を食っていける素晴らしい才能なのだ。それはお笑いに限らず、フィクションの代表選手である映画やドラマやアニメや小説だってそうだ。


あんまりグダグダ言っても仕方ないので、とにかく全人類はハリウッドザコシショウのネタを一度は見るべきだ。そして本物の「芸」を感じろ。


最近の本

『有頂天家族 二代目の帰朝』を読んだ。前作よりパワーダウンしてる感はあるけど、まあ三部作のうちの二作目(つなぎ)なので仕方ない。それよりその翌日に読んだ原田マハの『翔ぶ少女』が良かったのでいよいよ『ロマンシェ』読むしかねえなという気持ちが高まってる(まだ読んでいない)。


しかし何だかんだで森見登美彦作品で一番好きなのは『ペンギン・ハイウェイ』なので、有頂天家族の最終作はこれを超えるものになることを願っている。


最近のアニメ

魔法つかいプリキュアの使う魔法、ほぼ全部物理攻撃だった。


最近の音楽

珍しく2月に傑作が出てこなかった。3月も低調気味。今のところ今年は不作っぽいのだけど春のfhanaに期待するしかない(大名曲「ホシノカケラ」がようやく収録されるとのこと)。あとLACCO TOWERのメジャー2枚目のアルバムとか、ボタニカルハウスから出る菅谷協太の新作とか早見沙織デビュー盤とか(1st,2ndシングルともにカップリング曲のほうが最高という珍現象が起こっているので逆に期待)、あと何と言っても今年ついにアニメタイアップ(『うしおととら』ED)を獲得してようやく陽の目を浴びることとなったLUNKHEADのシングルが一番楽しみですね。ラッコもランクもそのうちアニメタイアップされる、と言っていたおれの主張が正しかったことが2016年になって漸く証明された。


海外も同様にいまいちピンとくるものが出てこない。いや良いのはあるんだけど、去年のナタリー・プラスや一昨年のリアル・エステイトに比べればまだ全然足りない。今後リリースされるもので期待できるのはVampire WeekendとかWeezerの新作か。まあ現状は様子見です。


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それより何より「フリースタイルダンジョン」ですよ。これがもう死ぬほど面白い。正直アニメ見るよりフリースタイルダンジョン見るほうが楽しいです。2016年の今、これを見ないようでは社会でやっていけません。


しかしつい3ヶ月ほど前に「ヒップホップの良さがいまいち分からん」と言っていたおれが今や日本語ラップにどっぷりハマっているの、自分でも笑えてくる。フリースタイルダンジョンに出場したチャレンジャーやモンスターたちの作品を買いまくって聴き漁るという日々を過ごしているのだけど、やっぱ録音物というものはどうしても緊張感とか伝わりにくいし、おれはそもそも即興性の高いラップに惹かれたフシがあるので、まだ完全にはハマれていないという感じだ。録音物の魅力が分かるように日々邁進しています。ちなみに英語の書き取り読み取りは人並み以上に出来る(はず)けど、話す/聞くということがほとんど出来ないので未だに海外のヒップホップ作品は苦手(ただNasの「No Introduction」はめっちゃ名曲)です。


フリースタイルダンジョンはもちろんチャレンジャーとモンスターの熱いフリースタイルバトルがすげえ面白いのだけど、最初は探り探りだったモンスターたちが徐々に打ち解けていく様子とか、ゲストライブとか、般若のしょうもない小芝居とか、モンスターたちの日常紹介VTRなんかも見ていて面白い。とにかくまるごと面白い最高のコンテンツなのです。もう一度言いますがこれを2016年の今見ないようでは社会ではやっていけません。とりあえずDOTAMA VS ACE、焚巻 VS 般若、CHICO CARLITO VS R指定 あたりがベストバウトなので見てみましょう。公式Youtubeアカウントで全話配信されています。





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さて、3月はなぜか楽しい予定が頭からケツまでぎっちり詰まってるのでこれが最後の青春だと思って駆け抜けます。今までありがとうございました。それでは。