ガールズ&パンツァー 第6話 「一回戦、白熱してます!」

絵コンテ・演出:小林敦 作画監督:山口飛鳥 メカ作画監督:須藤晋

極上の戦車道でした。ガルパン最高や。今期アニメが予想外にも小粒揃いだったということもあって頭5つくらい飛び出ている。年間ベストだと考えていた氷菓を抜く勢いかもしれない。


こういう熱い話におれが基本的に弱いということもあるんだけど、これはもうスタンダードに盛り上がっていて恐らく大多数の視聴者が純粋に楽しめると思う。いやー面白過ぎるでしょう。水島監督がようやくオリジナル作品で覚醒したというのがもう素晴らしいですね、無敵ですよ無敵。


このアニメが基本広大な土地の中戦車で戦っているので演出に迫力を求められるというのは勿論だけど、サンダースのブレーンとバレー部チームが鉢合わせした時の間の開け方が絶妙だった。こういう細かいところにまで気を配ってるあたり物凄く丁寧に作ってるんだろうなーと感じさせる。コンテは予想通り水島努本人であった。


演出がほぼ完璧なので必然的にシナリオの持つ力が最大限に増幅されることになる。後半の「諦めちゃ負けだよ」というところからの盛り上げ方が上手すぎて泣ける。銃弾を発射する無音の瞬間とかその後に全員集合するシーンとか、もう数え上げたらキリがないくらいの山場があって一回見ただけではその魅力に浸ることが出来ない。即効性があるのにスルメ的面白さもあって見れば見るほど深みに嵌っていく。


サンダース校に勝利して山場が終わりかと思わせておいて最後にもう一つの山場をもってくるというのはどちらかというとドラマでよく使われる構成なんだけど、このアニメは妙にドラマ的な現実感も纏っているので違和感がない。戦車関係の設定が現実に即しているからだろうか、アニメ的な演出もあるのにバトルシーンはしっかりとしたリアルさを兼ね備えている。


あと良く言われてるけど平野綾はこれだけ演技上手いのにアニメ関係から遠ざかっていってるのが勿体無い。今回は大洗女子学園の勝利だったのにキャラクタ単体で見れば完全にアリサの一人勝ちだった。まあ大洗メンバー(あるいは主人公たち)はみんなで結束して勝利する、という前提条件が横たわっているのでキャラクタ単体での比較にはそぐわない感じもするけど。