8.0

一週間フレンズ。

仮に自分が一週間ごとに友人とそれに関連した一切の記憶が無くなるという状態に陥ってしまった場合、まったくもって正気でいられる自信がないが、この作品の主役である藤宮香織という女子高生はそんな状態のまま今日まで生きていて、人間どうしようもない状…

僕らはみんな河合荘 第1話 「たとえば」

恋愛と一口に言っても甘酸っぱさを思い浮かべる人やトラウマを植え付けられた人や時間の無駄だと一蹴する人など、人によってイメージが様々に存在するだろうし、結論から言えばそのどれもが正解でもあるし不正解でもある。形のないものに定義を施すのは結局…

蟲師 続章 第一話 「野末の宴」

相変わらず他のアニメとは一線を画する時間の流れが横たわっており、そこに身を任せるだけで一時の間だけ浮世の有象無象を忘れられる。それでいてアニメーションとしての矜恃もしっかりと貫かれており、地に足ついたシナリオと繊細な作画が蟲師という作品を…

サムライフラメンコ #01 「サムライフラメンコ、デビュー!」

同じノイタミナでもガリレイドンナとは違ってこちらは単純明快なテーマを最初から提示してきており、それに従って最後まで話が進んでいく。難しいことを考えずにスッと頭に入ってくるのはかなりの長所だろう。ヒーローという使い古されすぎて手垢のついた要…

ぎんぎつね 第1話 「十五代目と銀太郎」

ストーリー構成に関して言えば今期暫定1位です。ソラノヲトを筆頭に金元寿子主演作品のヒット率凄すぎて、これはもう自分の中で何かしらの波長が合うみたいなところがあるのかなーと考えたけど結局よくわからなくなった。作画最高とかネタ的に楽しめるとか色…

アウトブレイクカンパニー 第1話 「気が付けば異世界」

序盤数分を見て「はたらく魔王さまの流れを継承した労働アニメなのかなー」とぼんやり考えていたらラノベ作品にありがちな「知らないうちに主人公が何処かに飛ばされる」というルートに突入してしまった。そっち系の話は正直見飽きてるのでやっちまったなー…

境界の彼方 #1 「カーマイン」

わずか開始1分半で主人公への共感に成功したので話がここから多少歪んでいっても目をつぶれるくらいの器の大きさを獲得した。何かに対しての偏執的な愛を叫ぶ主人公というのは大抵グレーゾーン踏み越えた先にいて共感云々とか以前にそもそもこいつが主人公で…

恋愛ラボ #12 「ずっと友達でいてくださいね」

引きのキャラクタの作画とか不安定なんだけどキャラのモーションやレイアウトはいつもバッチリ決まってるので妙な不安を抱いてしまう。今回は特にモーションが凄いが「すげー」より「何でこんなに動かしてんの」が先に来るし。あと毎回思ってるんだけどマキ…

とある科学の超電磁砲S #22 「STUDY」

アイテムの面子が出てきた時点で個人的には合格ライン越えてるのだけど、オリジナルストーリーでありながら原作の本筋から一歩も離れることなく同時進行していくのは原作のコンテンツ強度が高いのか脚本のレベルが高いのか。 禁書も超電磁砲もロリキャラが出…

銀の匙 第十話 「八軒、豚丼と別れる」

例えば消費者が食べるために殺されていく動物のことを特に憐れんだりしないように、生産者も自らが育てた家畜を殺して出荷することを特に憐れんだりすることもない。では「動物を殺して食べるということに罪悪感を覚えてしまう」人間とはいったい誰なのかと…

超速変形ジャイロゼッター 第49話 「冥府の王! デスゼノン」

ジャイロゼッターは急に1話単位で爆発的に面白くなるので、前回のことを考えると今回はまあ普通くらいになるかなーと油断してたら終わりが近いからか前回の勢いをそのまま引き継いでいて面白かった。初期の意味不明な頭のおかしさは完全に消え去ったのが寂し…

神のみぞ知るセカイ 女神篇 FLAG 10.0 「ラビリンス」

二次元のゲームを基準に人間の感情を推し量っていた桂馬が女神編のちひろと歩美の話をきっかけに三次元の人間の感情を基準に行動できるようになる。桂馬がちひろにカスと罵られ歩美に最低と切り捨てられるのは今まで女性をゲーム感覚で攻略してきたことに対…

ハイスクールD×D NEW 10話 「色々、三すくみです!」

作画やばかったけど本編が相変わらず失速することなく面白かったので上手く負の側面を帳消しにしている。派手な戦闘パート無くてもなぜか毎回熱量高いことも影響して中弛みみたいなものも感じない。 明乃を落とした時点でもうイッセーの一人勝ちなんだけど、…

〈物語〉シリーズ セカンドシーズン 第閑話 「まよいキョンシー其ノ肆」

大人八九寺良かった。声もしっかり大人然としているし立ち振る舞いも八九寺(幽霊)のそれを髣髴とさせるもので感動すらあった。何だろうな、原作読んでると活字から得られる情報のみで頭の中にキャラクタを作り上げることになるわけで、その姿は挿絵がなけれ…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第10話 「いつかくるその日まで、なので」

今年度最後のイベントが展覧会ということは来年卒業してしまうかなえにとっては実質これが高校生活最後のイベントになる。この時点でアニメ最終回の話も見えてきてしまうのだけど、佐藤順一が手掛ける作品は話の内容というよりキャラの交わす言葉に泣きのフ…

戦姫絶唱シンフォギアG EPISODE 9 「英雄故事」

アフレコと同時に歌うという高等技術を完全に発揮できているのは今のところ高垣一人なんだけど、シンフォギアはむしろ「下手でも勢いがあれば押し切れる」という方式が確立されているので技術の差はあまり関係ない。 で、なぜこの「アフレコと同時に歌うとい…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第9話 「心に灯す竹あかり、なので」

今まではキャラにフォーカスした上で舞台を見せるという方式だったのに対して、今回は毎年恒例の祭りがメインということで舞台にフォーカスしてその中で生きる人々を描く、という広い視点でもって話が進むので、今まで以上に風景描写が多くなると同時に地域…

ファンタジスタドール #7 「心ころころ? あわせてひとつ」

そういえばうずめが実際にドールたちのことを「ファンタジスタドール」と言ってるの今まで一回も見たことないので厳密に言えばこれもOP詐欺に該当するのかもしれない。ファンタジスタドールって言ってるのあの変態(名前知らん)くらいだろ。 OP明けの1度目の…

ガッチャマン クラウズ #7 「Abjection」

クソみたいだと酷評された挙句「デビルマンに肩を並べる」という最大級の貶し言葉を欲しいままにしている映画とは対照的に、3話から今までペースを落とすことなく右肩上がりに面白さを増しているクラウズは未だに先読みがほぼ不可能に近い展開の連続で素晴ら…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第7話 「ついに、みんなで来たよ!なので」

嘗て可謬主義を唱えたチャールズ・パースは経験の積み重ねによって知識は修正されることから知識の絶対性を否定したわけだが、たまゆらにもそうした息吹を感じ取れるのはこのアニメが「記憶にない過去を辿る」という「これから経験すること」にスポットを当…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第6話 「もう届かない笑顔を訪ねて、なので」

たまゆらにおける過去回想は物語の間隙を縫って組み込まれたものというより、現在の時間軸と地続き、つまり現在→過去→現在 における「過去」の部分が「現在」に変換されて表面上は現在→現在→現在 という時間の流れに見えるようになっていると言った方が正し…

有頂天家族 第五話 「金曜倶楽部」

表現し辛い動きを完全にアニメーションとして再現出来ており作画方面に関しては手放しで絶賛せざるを得ない。ストーリーもしっかり先を見据えて構成されており、原作小説とアニメとがそれぞれ独立してるのではなく要所で結び付いてる。 金曜倶楽部の話はラス…

とある科学の超電磁砲S #17 「勉強会」

TKはいつになっても聴いた瞬間「あっこれTKが噛んでる」とわかるような曲を作っててこれは完全に才能だと思う。初音ミクとかプリリズとか、最近TKがこちらの世界によく現れているのが印象的。 妹編が終わったので一呼吸置くという意味合いが強いオリジナルエ…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第5話 「明日のためにレッツフォト、なので」

写真部の部員二人が4話終了時点でまだ互いに敬語使っていたのでこの現状から一歩進むのかと思ったら意外にも関係性の進歩より写真部としての活動実績を積み重ねる方に比重が置かれてて、活動を継続していくことで自然と互いを認められるようになるラストが予…

BROTHERS CONFLICT 第五衝突 「浸水」

アバンですでに笑い転げてしまったわけですがもう完全に真面目路線をかなぐり捨ててコメディへとひた走っているのが素晴らしい。うたプリとまではいかなくても、アムネシアを超えるほどの器は充分に持っていると思う。もっと脳味噌の螺子を緩めて馬鹿になっ…

Free! 3Fr 「理論のドルフィンキック!」

最高だった。脚本なんてもうどうでもいい。というか話自体あんまり頭に入ってこなかった。それくらい作画面におけるレベルがとてつもなく高い。コンテ切ったのは若手最高クラスの実力を誇る小川太一なわけだが(名作と名高いたまこまの朝霧さんの回とかみどり…

たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第3話 「写真部 本格始動、なので」

作画がところどころおかしかったけど(Aパートにおけるキャラクタの異様な首の長さとか顎周りとか)、それを除けば概ねいつも通りのたまゆらだった。部活紹介の時に壇上でぽってがどもってしまう辺りの痛々しさをOPで包み込むのは上手い戦略だった。脚本も山田…

戦姫絶唱シンフォギアG EPISODE 1 「ガングニールの少女」

まずこのアニメの2期があること自体もう意味がわからないのだけど、開始3分くらいで謎のキャラがいきなり歌い出したところでアッこのB級感たまんねーなーという脳内麻薬出始めたので何だかんだでおれはこのアニメ気に入ってたんだとわかる。悠木碧の拙い歌唱…

たまゆら 第1話 「おかえりなさいの一年に、なので」

1期の内容を軽くおさらいしつつ2期の展望を提示してみせるという、2期から入った人でも1期から見続けてる人にも優しい、さすが半分は優しさで出来ているアニメだという感じです。コットンティッシュに包まれているかのような雰囲気の中に身を委ねる25分間は…

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第12話 「マジ天使すぎるあやせたんが 一人暮らしの俺んちに降臨するわけがない」

神は二度訪れる。2話目のオリジナル回が福音ならば今回は神の祝福。俺妹という物語の結末を知ってしまった今となっては全ての過程が虚しく思えてしまうという部分も確かにあるが、それ以上に映像として天使を享受するということは利害関係を度外視し無の状態…