ガールズ&パンツァー 第10.5話 「紹介します 2!」

「総集編が面白い」というのはアニメ作品における革命だと思っている。本編で漏れた情報の補足だけでなく、物語の山場となるシーンをしっかり取捨選択して理路整然と並べているのでまあ盛り上がらないわけがないんだけども。


ダージリンさんがネタキャラであることをしっかり理解した上での序盤の説明が面白かった。趣味が「名言集を読む」というのがシュールすぎるが本人のキャラクタと見事に合致している。あとサンダースのケイさんが最後に少しだけ喋ってくれたのは非常に嬉しかった(姉にしたい)。ガルパンはこれだけ大量にキャラがいるのにも関わらず嫌いな人が一人もいないということもポイント高い。


カチューシャ戦でのあんこう踊りや会長の台詞といった名シーンを詰め込んでいるのはもちろん、細かくても本編に欠かせない部分も漏らさず収録されているので記憶が色褪せず更新されていくという利点がある。優花里の「最後の晩餐みたいです!」はマヤ暦に掛かっていたんだろうか。それだけ気になった。本編では聞いた記憶が無かったので。あと最後の「私達の戦いはこれからです!」の字幕は蛇足だったかな。それだけが残念なところ。


今回の総集編で一番素晴らしかったのはやはり各戦車の説明を詳しく字幕にして表示したことだろう。ガルパンは戦車の知識が全くなくても楽しめるという間口の広いアニメなんだけど、戦車の知識があればその倍以上楽しむことができる。本編では尺や演出の都合上、字幕とか詳細な説明は出来なかったんだろうけど、総集編という枠内ではその制約が外れるのである程度やりたいようにできる。そのメリットを把握した上でしっかり作っていて、単なる「本編が間に合わなくて急遽拵えた総集編」とは思えないような出来だった。