神様はじめました 1話

予想外にギャグ寄りのアニメだった。リアリティの一切を排してただひたすらに「ラブコメ」という圧倒的な要素をファンタジーのように前面に押し出している。神様という存在自体がファンタジーのようなものなんだけど、その存在がラブコメというもっともらしい要素に取り込まれていて改めて「愛の力は偉大なり」という世迷い言を思い出した。


作画や演出もわりとコメディタッチでそこまで肩肘張って見る必要がなさそうでけっこう好感がもてる。鬼切と虎徹という二人の童も良い味出してる存在感の強いキャラクタだけどそこまでアクの強さというかしつこさは感じさせないのも良い塩梅。


「女子高生(?)が親の借金のせいで路頭に迷う」って現実に還元して考えるとそうとうやばいんだが(しかもこのアニメの場合、父子家庭でありながらその親父が借金を作ってそのまま一人で逃走という最悪のパターン)、『ハヤテのごとく』と同様、その事実をギャグのように描いているので暗さは全く感じない。


妖怪たちのいる世界に関しても同じく、ファンタジーの雰囲気を保ちつつコメディの体裁を崩さない作り方がされている。劇半は非常に和を意識しているのにOPやEDが前衛的な曲なのも面白みがあったり。


1話目として特に強く惹きつけられるストーリーではなかったけど「今後も見続けよう」という気にはなる出来だったので結果としては成功と言えるのでは。