好きっていいなよ。 1話

少女漫画原作アニメの通常のノリから少し外してきたアニメ。しかしこういったノリが好物の人間にとっては滅法気に入るアニメではないかと思う。かく言う自分もこの「憂いを帯びた主人公の女の子が他者の力を借りて変わっていく(兆しを見せる)」という類の話は好きなので問題なく見れる。


同じ少女漫画原作アニメの「となりの怪物くん」に比べればかなり重たい作風で、ただこの重たいものが徐々に融和されていく過程を観られるのが楽しみでならない。相変わらず「男の方から惚れる(アプローチする)」というパターンは少女漫画の王道なんだけどそれに対して「ああ、このパターンならこうくるな」という予想がそのまんま当たるのが逆に面白い。王道を全く外してこないストーリー展開には清々しさすら覚える。


友達がいない女子高生が主人公と聞くと「君に届け…?」と思われる方も多いだろうし、大和も風早のように爽やか系で女子にも人気があるタイプの男なので共通点を探すのは簡単だろう。しかし主人公のメイは爽子と違って「できるのならば友達が欲しい」と思ってはいなくて、むしろ能動的に「友達がいない」環境を作り上げている。言葉にも棘があって近寄り難い人格の形成を加速させている。


しかしここまでわかりやすいエピソードが積み重ねられると「ちょっとは外して来いよ…」と思わせられますね。ただコンビニ前の展開の唐突さにはさすがに笑わされたんだけど。いやーあれは卑怯でしょ、ついこの間まで他人だった男がいきなりキスしてくるとかぶっ飛んだ展開にもほどがあるって。


音楽に関してはEDのスネオヘアーの曲がめちゃくちゃ良くて購入確定しました。スネオヘアーのアニメタイアップ曲はバラエティに富んでて面白い。