「原作に忠実に沿う形でアニメ化される」「ファンにとっては文句のない出来になっているはず」とはなんだったのか。おれはマギに関しては初期の頃サンデーで立ち読みしてた人間なので「おお映像化すると綺麗だなー」というちょっとした感動があったが、それ以上に「え、これほんとに原作読んで作ったの…？」という疑念が渦巻いている。
アリババの声が想像そのまんまだったりモルジアナちゃん可愛かったりと、キャラクタに関しては文句の付けようがない。何より驚いたのは石原夏織の演技が思っていたよりも遥かに良かったということに尽きる。一応上達はしているんだな。最近の新人声優はどの段階で実力つけていくのかよくわからん。
1話目としては(原作を読んでいない人にとっては)惹きつけられるストーリー展開だったように思う。起承転結がしっかりとしていて、勧善懲悪の王道を地で行くような鮮やかさをもつエピソードはクセがなく万人に受け入れられる土壌が整っている。これは事前情報で流れていた「腐女子人気」だけではなく普通に男性層にも受け入れられそうな印象。
ストーリーやキャラクタ、世界観や設定などが爆発的に突き抜けている部分はないものの安定感は抜群なので、この丁寧な絵作りのままで作り続けてもらいたい。作画はやや不安定な部分はあったものの、音楽が中々に良かった(EDはなんかワンピース的なものを意識しすぎてあざとい感じはある)。たぶん7巻以降の内容くらいからおれの知らない領域に突入すると思われるんだが、アニメの出来がここからもっと良くなれば原作買ってこようかな。
