行ってない

日曜朝8時半までには起きられるのに平日の朝8時半までには起きられない謎を解明してもらいたい。

アニメ雑感

BTOOOM 2話

  • 初回が主人公視点で進むエピソードだったのに対し、今回はヒロインと思われるヒミコ視点で進んでいくエピソード。まさか多視点形式のアニメだとは思わなかったんでちょっと驚いた。
  • よくあるサバイバルの型に嵌め込まれたタイプのストーリーで、結束していたグループが追い詰められた環境の中で疑心暗鬼に陥ってグループが瓦解、その中で生き残った一人が決意を新たに進むという王道パターン。
  • あと爆弾の他にもレーダーというアイテムにより頭脳戦の幅が広がった。使用することによって相手の居場所を知れるのと同時に自分の居場所が相手に知られる、という基本機能の他にもまだ機能を有しているらしいので今後物語の進行と同時に明かされていくんだろう。
  • 1話より演出と脚本が良くなっていた。これから向上させていける余地はあるし、折り返し地点まで至る頃には案外良いところまでいってるかもしれない。

新世界より 2話

  • 圧倒的なまでに繊細に構築された世界観をまるで崩すことなく、本当は怖い童話のような、どこかノスタルジーな雰囲気をもつ物語が少年少女たちの手によって1話同様丹念に紡がれていく。
  • 大玉を転がして穴にいれるという単純な競い合いも、物体(押し子)に思念を込めて動かすことができるという能力を有するキャラクタたちによって戦略的かつ鮮やかな競技と化す。
  • 次々と消えていく子供達にはいったいどのような共通点があるのか、化け鼠は今後どのような影響を及ぼす存在になってくるのか、大人達はどのような意図をもって子供達をコントロールしているのかなど、伏線がまだまだ張られ続けていく。
  • その中でも語り部である遠藤綾が語り部の役割を放棄したことは非常に大きな転換点。「私の生まれた2週間後に真里亞が生まれた」「真里亞が生まれてこなければ大勢の人間が命を落とすことはなかった」と述べていることから、神の視点から物語を俯瞰しているかのように思えた語り部は「真里亞の姉」であることがわかる。もちろん、姉といってもこの世界においてそれが人間であるという保証はない。

となりの怪物くん 2話

  • 本当に忠実なまでに少女漫画の王道展開を踏襲していて素直に楽しめる、2話目にして安定感を醸し出してきた堅実さは評価したい。ただ堅実すぎても面白くないのでどこかで弾けてほしいところ。
  • そして事前情報通り夏目ちゃんがかなり可愛い(個人的には声がかなりツボだった)。OPに出てる黒髪眼鏡の子が一番だろ…とか思ってたけど、夏目ちゃんも性格改善されればヒロイン級まで登り詰めてくるやもしれない。
  • 自分の可愛さを自分で理解しつつそれを武器として利用する女性は爆弾抱えてるという法則があるのでリアルでは絶対に近付きたくないのだけど2次元だったらギリギリ、本当にギリギリのラインで許容できる。夏目ちゃんは別にその武器を悪用したりすることはなさそうなのでわりと平気だな。
  • 前回が怒涛の展開だったのに比べ今回は比較的スローペース。しかし雫にもう嫉妬という感情が芽生え始めてきたり、人付き合いを避けてた雫に新しい友達が二人(笹原くんもう友達でいいよね)も出来たし、今回は恋愛関係よりも主人公としての雫の環境の下地を整えたエピソードだった。
  • そういやEDは9nineが担当だったんだな。スタドラの曲歌ってた記憶しかないけど毎回良い曲もらってるなーという印象がある。

神様はじめました 2話

  • 肩肘張らずゆったりと見られる良いアニメに仕上げてきている。奈々美の明るくロマンチストな性格と巴の捻くれた現実主義的な性格がほどよく混ざり合って楽しめる空気を生み出している。
  • しかしここに蔵馬というダークサイドのキャラクタを投入することであえて空気を壊して予定調和を一蹴する。奈々美というヒロインを軸に戦いが繰り広げられたかと思いきや今度は蔵馬が奈々美に惚れるという少女漫画らしいところに落ち着く。
  • 展開に大きな起伏はないものの、ストーリーの流れをしっかりと意識して丁寧に一つの物語を作っていて、改めて大地丙太郎は腕利きだなーと思い知らされるのであった。

乃木坂春香の秘密ふぃなーれ 2話

  • 前回から約2ヶ月ぶりということもありもう何があったかほとんど覚えていないようなレベルだったんだけど「覚えてなくてもなんとかなる」という安心クオリティだった。ありがとうございます。
  • そういや前回は椎名が悠斗に告白して終わったんだったな。そこからすれ違いが始まるというベタもベタ、王道を通り越してもはや古臭さすら感じる展開。これ脚本書いたの4〜5年前なんじゃないのかなと考えてしまうような展開の応酬に我々はただなす術もなく打ち拉がれるしかないのである。
  • というか過去のフラッシュバック見たらもう小学生でもわかると思うけどもう悠斗と春香は完全に両想い状態なんで、現状一番悪いのはどう考えても悠斗ということになる。椎名に告白された時点で断れよ。一応1期2期と見続けてきたけどその積み重ねを考慮しても春香を選ぶのはもう必然以外の何物でもないだろ…
  • このアニメは基本的に女性陣に悪い人がいなくて、面倒事引き起こしているのは全部悠斗なので一度ひと思いに葉月さんのチェーンソーの餌食になってしまえばいいと思っているんですが、そうなると能登が発狂しそうなのでアレですね…
  • しかしOVAにあるまじき低予算臭が鼻を突く。作画もかなり手を抜いてる感じだし、映像としての見せ方もテレビ放送のときよりもチープになってる印象。
  • とりあえず今回は能登に「私と一緒に子供を作っていただけませんか」と言わせるためだけの話だった。まあ最近おばさん役が増えた能登がヒロインボイスを忘れていなかっただけでも良しとしよう。

中二病 2話

  • 2話目にして水着回かよどういうことだ…と言おうと思ってたら夢オチだった。しかしまだ森夏との接触も少ないうちになぜこんなネタをぶち込んできたんだろう…
  • アバンだけ見たら戦闘やるのかと思わされる展開なんだけど、本編は前回と変わらずゆるい日常と中二病要素が混ぜ合わさって異質な空気を醸成している。
  • おれもそこそこに中二病を発症していた人間なのでルル…じゃなかった、勇太が過去の自分に苛まれるのはめちゃめちゃ共感できたりする。録音された中二病の過去とか聞いたらさすがに誰でも絶望する。
  • 本当の戦闘は一切やってないんだけど、誇大描写ともいえる色鮮やかな戦闘描写は京アニの力により最大限に出力を上げられていて、「本当の戦闘」ではないからこそ映像の魅せる力が引き立つ。迫力ある戦闘というよりはどこまでも丁寧に描かれた繊細なファンタジー寄りの戦闘だった。
  • あと予想以上にくみん先輩が可愛かったのも収穫だった。京アニの手掛ける作品には必ずといっていいほど1人は小動物的な可愛さをもつ先輩キャラが登場する、という法則は未だ健在のようだ。

ハヤテ3期 2話

  • 井口のキャラの立ち位置がハヤテの世界観に合ってないみたいな指摘はまだ2話目だからだろという見解で相殺する。
  • ふみちゃん久し振りに見たら頭おかしい子みたいになってたのが残念だった。頭は残念だけど正気は失っていないキャラクタだったんだけどな。
  • ルカさん相変わらずストーリーのテンポを崩すだけの存在と化していて泣ける。小出しに伏線張るくらいならどっかで尺長めにとればよかったのでは。EDでしか今のところ活躍出来ていないぞ。
  • ポケモンの世界でしか見たことのなかった「けたぐり」をまさかこのアニメで観られるとは思わなかったけど特に大した感動もなかった。
  • わざわざオリジナルキャラとしてツグミを参戦させた意味が今のところ全く見出せないのでもうさっさと話進めていいと思います。

ひだまりハニカム 2話

  • 「世界は我々の目にどう見えているか」という個を集団に還元する問題はこのひだまりスケッチという作品の前では無力と化す。ひだまりスケッチという作品が創り上げる世界はそれを覗く人間により見え方や中身は変わるものの、それが入っている容器そのものの姿は全く変わらないと言っていいからである。ひだまりを見る時にリラックスしてだらだら見る人もいればTVの前に正座して見る人もいるだろう。しかし彼らが享受するひだまりスケッチという作品の根本にあるものは「癒し」にも似た「赦し」である。ひだまりを観ている時に我々は浮世の俗事から切り離され、現実から乖離した状態でひだまりの世界に浸ることができる。
  • それはそうとAパートでの宮ちゃんの出番が少ないですね。Bパートでは風呂上がりの宮ちゃんが観れて満足でしたが飯食ってるシーンは一個もなかったので宮ちゃんが腹減ってないか心配です。ひだまり放送時に晩飯作り過ぎたりすると「あっこれ宮ちゃんにあげられないかな」と思ってしまうのであれですね、末期ですね。
  • 修学旅行組と1〜2年組に分かれてのエピソードが続く。Aパートでは修学旅行メイン、Bパートでは居残り組メイン。銭湯回ということで周囲の人間が(リアル・ネットともども)死ぬほど盛り上がっていたけれどひだまりの本質はこういう普通のアニメで言うところのテコ入れ的な部分にはないので軽く流しておく。ここら辺は先輩と後輩の微笑ましいやりとりを見るためのシークエンスと捉えておけばいいだろう。
  • 修学旅行組もほどよく盛り上がっているものの、将来に関してセンチメンタルになる部分もあったりと、ものすごくゆっくりではあるもののしっかりと「時間の経過」を描いていてこのひだまりという作品が永遠に続きはしないということを思い知らされる。
  • しかしジンギスカンキャラメルはこの作品に紛れ込んだ偶然の悪意という感じで異質な存在感がある。悪意とかそういった人間の汚い部分の全てを取り除いた純度100%に限りなく近いひだまりにしては珍しいくらいのアイテム。

武装神姫 2話

  • 戦わない武装神姫はただのミニサイズメイドロボなのでは…
  • 新キャラのヒナを浸透させるためのAパートと、マスターのために料理を作ろうというイベントで盛り上がるBパート。珍しいのは「料理をする」という行為自体が命の危険に晒されるものだということ。通常ヒロイン的キャラクタが料理イベントを行う場合「料理をして出来上がったものを食べる主人公」が命の危機に晒されるわけだが、これは料理を振舞われるマスターだけではなく料理を作る武装神姫たちも危険と隣り合わせという珍しい構図。
  • その後はタコ足(触手)というテンプレの塊のような展開で物足りなさが否めなかった。ただそこから無理矢理ながらも料理を作るという目標を達成したのは面白かった。あと剣でタコ焼き刺して食わせるというシュールな場面が結構気に入ってたりする。

絶園のテンペスト 2話

  • 中二臭さが加速してきて中々に見るのがつらくなってきた。作品の個性を出すためだと思われるくどい台詞回しはやっぱりストーリーのテンポを崩していてつらい。
  • この『絶園のテンペスト』という作品の原作はおそらくハムレットという題材を組み込んでいることからもわかるように「演劇」を意識したものになってるんだろうけど(アニメの話数が「第◯幕」になってるのもそのため)、アニメではその「演劇」が「中二病」の要素に変化してしまっている。そこに違和感が生じてしまうという具合だ。
  • EDの花澤歌唱曲は単体だとかなり良い曲なんだけどこのアニメの主題歌としては絶望的に合っていない。ていうか前述のように演劇を意識してるんならいっそサンホラとか起用すれば良かったのでは。

おにあい 2話

  • 今期ダークホース作品は今回もテンション高いままだった。一周回ってかえって斬新さを感じる設定をフルに生かしている理想的な構成。
  • OP映像が(良い意味で)予想以上に酷くて笑ったんだけど、よく考えたらOPでこういうふざけた仕掛け仕込んでるのって珍しい事例のような。
  • ていうか兄貴が兄妹の禁断の恋愛小説とか書いてるんならそっちの気があるということなのでは。もう秋子受け入れて2話でこのアニメを終わらせてしまうというのも一つの手だな…
  • サブヒロインたちに対する説明が全然なくて、結局綾小路兄妹のことにのみ全力を注いでいるというのがよくわかる。わかるんだけどあらゆる人物と主人公との出会いが全部省かれてるのいうのは勿体無い気がする。途中からアニメ観たような感じがして居心地が悪いというか。
  • まあある意味最初からハーレムが完成している、というのはファーストフード的なコンテンツ消費がなされる現代において最も最適化されたパッケージングのように思える。
  • あととにかく物語の進行速度が早い。限界まで内容を削って情報量を少なくすることにより上手い具合に軽量化に成功している。情報量が少ないということはすなわち観やすいということであり、情報量の多い今期の作品の中でも貴重な存在と言える。

To LOVEる ダークネス 2話

  • ヤミ好きのヤミ好きによるヤミ好きのためのエピソード。どうせいつか死んでしまうならいっそヤミに殺されたいという考えの持ち主はきっと少なくないはず。
  • 「風呂の扉を開けたら中に誰かしらいる」というのはもはやこの作品が確立させた伝統芸能といっても差し支えないだろう。前フリなどが一切なくても「中に誰かいる」というのがわかってしまうコンテキストが視聴者の間に存在している。
  • ストーリーに意識を傾けすぎた1期、紳士方面に力を割き過ぎた2期のそれぞれを踏襲し、ダークネスとして看板を一新した3期目では紳士方面を強調するのと同時に、ヤミの過去を中心に掘り下げるという一本筋の通ったストーリーも主軸として横たわっているのでバランスがきっちり取れている感じ。
  • メアがヤミと接触したことで物語がようやく進んでいくわけだが、ヤミが同時にモモや唯とも絡んでいくことで現在のヤミと殺し屋としての金色の闇とで揺れ動く様子が描かれていく。ダークネスはヤミの物語なのでこれからもヤミに関する描写には注力してほしいところ。


SAO 13話

  • 釣りイベントありました。てっきりカットされたとばかり思ってましたすいません。あとニシダさんが完全にギャグキャラになってて笑った。Aパートの釣りイベント自体が箸休めなので、ギャグとして消化しようとするのもわからなくはない。
  • 近年ではすっかり珍しくなった「ヒロインがヒロインらしい活躍をしている」アニメなんだけどそこに至るまでの過程を端折りすぎたせいで違和感が半端ない。なんかアスナがエロ担当みたいになってるの原作読んでる身からしたら納得いかない。つーかキャラデザの時点でアスナの身長の方が若干高いのも未だに納得いかない。
  • というか釣りイベントの消化も死ぬほど早かったので恐らく尺が足りてないんだろうな。フェアリー・ダンス編のペース配分とかどうなってんだろうなマジで。
  • Aパートではあんまり動きがなかったので、これはBパートから本気出すということなんだろう…と勘ぐっていたらそこはSAOクオリティ(ダメな意味で)。いやさすがに即戦闘じゃないのは知ってたんだけど変なところで原作に忠実なのが不思議だ。あと3D上手く使ってたのはいいんだけどやっぱ止め絵挟むのは戦闘のテンポが崩れて勿体無い。
  • やっぱこのアニメにはエギルとクラインの存在が必要不可欠だなーと改めて感じた。出てきただけで安心感がすごい。おっさんがイカす作品は名作の法則が適用されるかどうか。

SAO 14話

  • アインクラッド編最終回。様々な問題点を抱えながらも何とかここまで漕ぎ着けた。あんまりカタルシスを得られる展開ではなかったんだけども、まあアニメとしてやれることはやった結果がこれなのかなーという、ちょっとした妥協のようなものを勘定に入れた納得の終わり方だった。
  • キリトがヒースクリフに襲いかかるところはやはり唐突感が否めないよな。そこの事情は原作ではキリトの心情描写として説明されているんだけどアニメでは全部削ってしまっているのがどうもね。
  • 戦闘は珍しく良かったんだけどアスナが斬られて消滅するところの演出が淡白すぎてプラマイゼロに。そのあとキリトのライフゲージがゼロになったところからヒースクリフを刺すシーンも「?」が浮かぶような演出で「おいここ一番の見せ場だろ…」と頭を抱えていた。
  • これらのような様々な問題点を抱えつつも主役の松岡君や平田氏の演技がかなり素晴らしかったのでそれがなんとか欠点を補っているように見えた。特に平田氏は感情に訴えかけてくる名演技であそこだけ泣きそうでしたね…
  • というかこの終わり方だとアスナが死んだように見えるんだけど説明どう考えても足りてないのでは。これだと次回から始まるフェアリィ・ダンス編に矛盾が生じてしまう。

SAO 15話

  • フェアリー・ダンス編に突入。新OP・EDともにアニメの世界観にマッチした楽曲で音楽方面への信頼感は相変わらず強固なままである。
  • 伊藤智彦監督はけっこう省エネ派というか削れるところはどんどん削っていくタイプの人なので、アインクラッド編の構成は結構違和感を覚えるものだったんだけど、フェアリー・ダンス編ではそこのところをどう克服(?)してくるのかが重要になってくる。
  • 女性キャラを可愛くしてくれと監督自らオーダーしただけあって直葉も原作イラストより(若干幼な目に見えるけど)可愛く見えた。声に関してはどちらかというと割りと溌剌とした印象を受けるキャラだったので竹達の声は一応イメージの範疇に収まった。あと縁側でキリトに話し掛けられたときの直葉の動きが面白かった。
  • 「先にシャワー浴びてこいよ」がえなりかずきボイスで再生されたと同時に「そういやホリって今なにしてるんだろうな…」という思いに駆られてGoogle先生の力を借りて調べるなどした。
  • それにつけても子安の素晴らしさよ。原作を読んで抱いていた須郷というキャラクタのイメージを最大公約数的に具現化する上でこの子安の声と裏表を使い分ける演技は欠かせない。キャラデザなんてのはこの場合二の次ですよ。あと演技といえば松岡君の泣き演技は素晴らしかったですね。彼の演技はもう他人から吸収する要素がないくらい独自の完成形に辿り着いている。
  • まあキリト達の母親がCV遠藤綾という事実だけで満足できたのでもうそれだけでいいや、他には何もいらないという感じです。

リトバス 2話

  • 脚本:島田満、コンテ:長井龍雪、演出:高島大輔と完全に「THE JC」といった布陣だけど結局話がそんなに頭に入ってこなかったのはどうしたことだ。というか今回はそんなに内容無かったな。
  • ダイナミクスな展開・演出を用いずに山場を要所要所に仕込んでくるのは繊細なストーリーテリングの為せる技か。キャラクタの魅力を全面的に信頼しているからか、ストーリーの進行には一切の迷いが感じられない。
  • 草野球のチームメイト勧誘という名目でキャラクタの顔見せが続いていく。今回は神北小毱がリトルバスターズに入団するまでのエピソードだった。ここまでは物語のピースを断片的に組み込んでいる様子は窺えるものの、それが組み合わさる様子まではまだイメージできない。
  • ギャグ方面に関しては滑ってる感じが否めないものの、丁寧な絵作りのおかげでチープさはあまり感じさせない。ギャグというよりキャラクタの個性を確立させるためのファクターと考えればいいんだろうか。
  • 理樹がナルコレプシーを患っているというのは知らなかった。これは物語展開的にかなり扱いにくい設定だと思うんだが、これに関しての言及があんまり見られないということは、上手く使いこなしてるかそもそもこの後あんまり出てこないかのどちらかだろう。

好きっていいなよ。 2話

  • 少女漫画臭を纏いながらもやってることは極めてオーソドックスかつ王道を目指した物語で非常にスッキリとしている。しかし1話目で一定の枠からはみ出せておらず個性がいまいち掴みかねるのが勿体無いところだったんだけど、今回のBパート後半のギャグとしか思えないキスラッシュで頭一つ抜き出た感じがする。
  • OP曲初めて聴いたけど完全に泣かせにかかってる曲で、改めて「となりの怪物くん」とは対極に位置する作品なんだなーという認識に。
  • しかしあんな髪型のやつが学校一モテるという事実にどうしても納得がいかない。中学生のときの大和の方がまともな感じなのに高校に入ってどうしてこうなった。「何かしたくなったから」でキスする男がモテるこんな世の中なら壊れてしまえばいい。
  • あさみちゃんは裏の人格を抱えている子かと思ってたらどっちかというと少し闇を抱えている子だった。大和をめぐる感情に対しての折り合いを付けて中西君と付き合ったことにより、メイとは良い友達としてやっていけそうな気がする。
  • 中西君はサブ的な立ち位置なのかなと思ってたら主人公顔負けの活躍を見せて男らしさを発揮したわけだが、そこにいくまでの展開がやっぱ早い気がしますね。ただこの二人はなんだかんだで上手くやっていけそう。

マギ 2話

  • 背景への力の入れ具合はわかるんだがキャラ作画がかなり崩れてきていて残り20話以上戦えるのかが本気で心配になってきた。あとモンスターの造形はどことなくあどけなさを感じさせて、こうして生み出された違和感は日曜夕方5時台という放送時間の枠内というコンテキストに軽々と収まっていく。
  • 戦闘演出が思ったより外連味のある色彩豊かなものに仕上がっており、話の焦点は小さな部分に当てられつつも壮大な世界観がしっかりと用意されているということを意識させる。
  • 静謐さを湛える洞窟の中の描写と、憎悪や欲望を剥き出しにする領主の描写のコントラストが明確で減り張りがあり、それに加え洞窟内に噴出する橙色の炎の鮮やかさが視覚的に色を添える。
  • このアニメを視聴する当初の理由はモルジアナさんを見るというその一点に尽きていたのだけど、今回モルジアナさんが自由になって解き放たれるイメージ描写があっただけで満足ですね。その後に訪れる乃木坂とやらの歌うEDも全く気にならない。
  • ただこれは完全にシリーズ構成の吉野がやらかしまくっていて、原作はアニメが終わってから読んだ方がいいのでは、と思わされる改悪ぶりだった。原作まともに読んでいないのではという疑惑が湧くほど原作との矛盾が生じている。

コードブレイカー 2話

  • ヒロインの両親共にアホっぽい人というのは珍しい。特に母さんが制服みたいな服着て自分の娘のことを「きゅん」付けて呼ぶとかもう傍目から見たら異常すぎる。この家庭に一体何があったんだ。
  • というか桜はその堅苦しい台詞回しやあまりの不器用さからヒロインというより主人公の役割を果たしているように見える。視点も今のところ桜目線だし。
  • どうも大神と桜のやり取りがいまいち噛み合っていないというか、見ていて「なぜそこでそうする」という違和感が先行してしまう。
  • あとやっぱりキャラデザとかもそうなんだけど音楽もどことなくちょっと古さを感じさせる。6年前に放送されてたとか言われてもたぶん信じると思う。

イクシオンサーガDT 2話

  • こういう低俗で下らないアニメが果てしなく大好きです。もっとこういう下らないことやるアニメが増えても良いんですよ。
  • 完全にギャグを生かすための作り方をしていて潔く、清々しさすら感じる。ストーリーなんて知らねえよとでも言うような内容の薄っぺらさが笑いに拍車をかけていく。
  • 「たま」の連呼はもう発想が小学生レベルで爆笑した。近頃はアニメ=芸術作品とでも思ってるようなフシのある人間がアニメを作ってるせいかシュールな笑いを追求するものが増えてきたように思うんだけど、これは完全に低年齢層にまで伝わるような、よく言えば敷居なんてものが存在しないような作品になっている。それこそ小学生が見ても大人が見ても笑えるという、ある意味究極の理想形としてのアニメ。
  • 正直言ってこのアニメのストーリーなんて把握する必要は全くない。前回の内容を忘れていてもいい。ただ毎回やってくる下らないネタを全身に浴びて俗世のことなど忘れてひたすらに笑えばいい。それが許される数少ない貴重な作品だ。
  • 主人公のキャスティングが下野だとこれは逆に面白くなくなると思ったりする。下野は声を張るとどうもギャグっぽく聞こえてしまうので「狙ってる」感じがする。しかし江口は良い意味で混じりっ気のない声質で「真面目さが笑いを生む」というこの作品の構造に非常にマッチしている。
  • その意味では、唯一自らがギャグ要員になることはない、シリアスに転ぶ可能性を秘めている姫様を三上が演じているというのは上手いなーと思った。アッカリーンの姿を声により視聴者の脳内にちらつかせ、うまいこと真剣味を削いでいる。
  • ED尋常じゃなく酷い歌詞で笑った。なるほどこういう方面に対してゴールデンボンバーは最強クラスの力を発揮するな。

ガルパン 2話

  • 物語としてだけでなく映像としても面白いし音楽も演出も素晴らしいし今のところ今期の作品の中で1番好きです。水島監督はオリジナルに弱いというジンクスをぶち破れるかどうか。
  • 女子高生の異常な日常とでも言うべき世界観の中に王道の友情展開を持ち込むことによって奇跡的な化学反応を起こし、今までにありそうでなかった不思議な熱量をもって受け手の心を柔らかく刺激する。
  • まさか戦車を探し出すところから始まるとは思わなかった。話の起点をかなり考えている様子がわかるし、「戦車を掃除する」という作業がテコ入れにも繋がる。流れるようにストーリーを紡ぐために必要なファクターをしっかり抑えてきてる感じ。
  • 女子高生が帰りに寄り道したり友達の部屋(家)に遊びに行くというのは至極普通の出来事なのに、そこに「戦車の授業」というイレギュラーな日常の要素をひとつ組み込むだけで見たことのない世界に。ただ生徒たちや先生がわりと普通の人達なので良い意味で堅苦しさは感じさせない。あと師匠がくだけた感じの人なのは良かったですね。
  • 武部さんただでさえ良キャラなのに眼鏡属性あるとかストライクすぎてやばい。華ちゃんを容赦なく蹴っちゃうあたりも(良い意味で)素晴らしい。ていうかこれだけキャラが多いなら「けいおん!」とか「Another」みたくモブキャラみたいな立ち位置のキャラクタにも個性が(勝手に)与えられるのではないか。

さくら荘 2話

  • (最初から)介護が必要なメインヒロインなんて聞いたことねえよ…原作者は頭おかしいのかよ……
  • というわけで精神異常者の巣窟と噂されているさくら荘の住人たちを描くアニメの2話目。1話目で見えて来なかった問題点が浮かび上がってきていて中々厳しいものになっている。
  • 空太の部屋に置いてあるゲームのハードなどかなり細かい部分には原作との矛盾が生じないように気を使っている形跡が見られるのに、なぜ大筋の部分が雑になってしまうのかが疑問でしょうがない。これは勿論ストーリーではなく絵的な問題です。
  • いや実際のところストーリーにもかなり難ありで、別にリアリティがないのは元々フィクションなので構わないんだけど、キャラクタ造形の時点でかなり破綻しているせいでストーリーが「頭おかしいけど超絶天才のましろの存在を際立たせる」ことに注力してしまってる感じがする。しかし登場人物の半分以上が頭おかしいせいでその注力している部分がぼやけてしまい主軸が見えてこない。「天才の安売り」とはよく言ったもんだ。
  • あと作画が2話目にしてかなり危なかった。これ2クールものらしいけどこの先大丈夫なのか本気で心配になる。JCはやはりリトバスで手一杯か。

サイコパス 2話

  • ディストピア社会における朱の形を成さない苦悩が徐々に肥大していく。今の組織の上層部や管理体制への疑念など、この手の作品には付き物となる契機を得て主人公である朱の考えはどんどん変わっていく。
  • しかし管理体制を維持している側の人間が主人公となり管理体制への疑念を抱いていく、ってのはディストピア作品においては案外珍しい例なのでは。大抵は管理社会の外部にいる者や管理下におかれている者が上に立ち向かっていく、というのが常道だったし。
  • 朱が公安局に就職した理由が打ち明けられたのに対して執行官の秀星は牙を剥く。それは「選択肢の有無」という一点に集約される。「サイコパス」によって潜在犯と検知されればそこで未来の選択肢は奪われ、待っているのは監獄か殺し屋稼業か。理不尽なシステムに逆らえない苛立ちとたくさんの選択肢の中から自分がやりたいことを選べるという幸福への嫉妬、そういった感情を若さゆえかまだ完全に自分の中で消化できない執行官の秀星は朱とソリが合わなくても仕方ないだろうな、と思わせる部分がある。
  • それに対して狡噛は迷いながらも自分の信念を持っている朱に一定の理解を示し、パートナーとしてやっていけるだろう、という展望を見せた。何を拠り所にして執行官という職務に就いているかによって朱への接し方はまるで変わってくるんだろう。征陸が朱に対して「何もするな」という感情を抱いているのも気になるところ。

ロボノ 2話

  • 誰かが言ってたんだけど、このアニメは「設計図とか全部決まっててそれに沿って忠実に構築していってるアニメ」という印象を受ける。何というか作業的過ぎて盛り上がりどころを肌で感じられない。脳味噌では「ここが山場だな」ってのは認識できるんだけど、認識と体感はまた別物なわけで。
  • 主人公がまたえらい脱力系で、その部分をヒロインであるあき穂が補うという感じなんだけど、これ主人公が女だったらもっと見やすかったのでは…と考えている。めっちゃテンション高い女の子と比較的ダウナーな女の子の組み合わせとかわかりやすくていいじゃないですか。
  • あき穂は5分で起こったことを1秒として体感するエレファントマウス症候群(早回し)を患っているらしいが最近の主人公orヒロインは病気持ち多過ぎだろ…そんなことでしかキャラ付けできないのかよ…
  • まあ1話目同様に冷やご飯というか、まだまだ盛り上がりにかける平坦な物語、という感じなので中盤から来るであろう(と信じている)ブーストに向けてここら辺で加速しておかないと3話目で離れていく人も多いのでは。


わんおふ -one off- 第3話・第4話


正直予想していたよりもずっと丁寧に作られた、最近の佐藤順一監督が得意とするキャラクタの心情を丹念に紡いでいくハートフルエピソード。これ売れてほしいなあ。
  • 前回は「バイクに乗る」ということにフォーカスして「自分の出来る範囲で物事を変えたり歩を進めていく」という身近なことにテーマを設定していたが、今回は「星を見る」という、自分の理解の及ばない遠いものに思いを馳せることで、ただ自己満足のために歌を作っただけではなく「コンサートをする」という等身大の自分の殻を破るような行動を起こそうとする。それは前回シンシアに影響されて「越えるべき山」を見つけたからであり、今回でその山が「皆で力を合わせれば越えられない山ではないかもしれない」と気付いたことによる。
  • だから今回は春乃個人の話ではなく、4人全員が主役となる集団の話になる。誰がどんな役割を果たしているかが明確に現れていて、わかりやすいくらいに4人が意味をもって纏まっていた。その意味の対象となったのがこの世界の中では異質ともいえる存在のシンシアで、「ただコンサートをする」という漠然な目的から「シンシアに歌を聴かせる」という明確な目的へと変わっていった。別れという時間の経過の産物が表に出てくることで物語が着実にリアリティを帯びていく。
  • このアニメは非常に時間の流れがゆったりとしているのだけど、確かに物語の中には意識せずとも時間というものは横たわっていて、それは越えられないと思っていた山が越えられそうだと知った春乃の意識の変化であったり、シンシアが去っていくという「別れ」であったり、ゆっくり流れているからこそその存在が鮮やかに見えてくる。だからこそ時間は残酷であり、誰の感情を差し挟む余地も与えない。
  • シンシアと出会ってから今まで積み上げてきた時間は過去となってうず高く積もり積もって、やがてそれが「別れ」といういずれ超えるべき山として形成される。春乃にとって第一印象はそれほど良くもなかったシンシアという存在が次第に大きくなり、前回の出来事によってそれが一気に最高潮まで達した。「恩返し」という形で4人はシンシアに歌を聴かせようとするが、ここでも時間という超えるべき山が立ちはだかる。
  • もちろん別れは避けることの出来ないものだけど、その別れを「受け入れる」ことこそが山を越えるということであり、実際にシンシアも別れに対しては全く悲観的ではなかった。「出会いがあるから別れがある」とは言うが、当然その逆も言えて然るべきであり、最後の「今度は私が会いに行く」と宣言した春乃の言葉はまさに別れからの出会いを示唆するものだった。
  • 『わんおふ』本編はおそらくこれで終わりだろう。物語に起伏を作るのではなく、主人公である春乃が周りの人達と関わっていくことで少しずつ変わっていくという脚本で丹念かつ繊細に作りあげられた、あり体に言えばこれは成長の物語だ。ただこれは春乃だけの物語ではなく、小夜・杏里・利絵、そしてシンシアをも含めた5人の物語である。それぞれがみな目に見える形ではなくとも確かに意識や行動、考え方に変化が生じていて、それは今後各々の前に現れるであろう山を越えるのに必ず役に立つだろう。この5人の物語が狭い世界の中に収束せず、静かに、しかし確実に、より多くの人へと伝わっていくことを願っている。