PSYCHO-PASS #14 「甘い毒」

  • 今まで抑制されていた虚淵の嗜虐性が一気に噴き出したので前回との落差がすごい。これほど人間の本性を素直に包み隠すことなく曝け出しておいて「システムがおかしい」という方向に一切もっていかないのはもう完全に「権力やシステムへの反逆」ではなく「人間の心」という使い古されたネタをテーマにしたいという思惑があるということだろう。これは個人的には残念なことではある。
  • 野次馬たちが普通に人殺しの現場を見ても通報もせずに精神安定してるというのはさすがに世界観に依存しすぎておかしなことになってる。それだったら今までのエピソードに矛盾が出まくるぞ。
  • このハイテクノロジーの世界観で現金輸送車強奪とかレトロすぎんだろ…という気もしますがまあそこは何でもありのフィクション、ぎりぎり許容範囲ということにしよう。
  • シビュラに対しての疑問を抱いているのは槇島の方だったというオチが更に「それでもシステムは守るべきで云々…」というラストを想像させる。主人公たちの側が結局シビュラシステムに対抗する人間を倒そうとしてる時点でシステムが消えてなくなる現実可能性が薄くなってきた。