恋と選挙とチョコレート、ただし恋とチョコレートは除く

20年以上生きてても未だに素材の旨味を味わったことがないので「僕が/私が素材の旨味を味わせたる!」という人は是非素材の旨味が活きた料理を作ってください。


あとどうでもいいんですが12月16日は誕生日だったりしますね。まさかの選挙日と丸かぶり。だから友人たちに「今月の16日って何の日か知ってる?」と冗談交じりに聞いてもほとんど「えっ選挙投票日だよね?」と言われてしまう。「なんだよプレゼントでも欲しいのかよ」と言ってくれた奴は3人しかいなかった。死ね選挙。なんで自分の誕生日に選挙なんていう絶望に突き落とされなければならんのだ。どこの誰が政権とってもおれは息苦しくなるだけなので地獄を見る前にドイツかオーストリアに移住したい。人権奪われたうえに徴兵されるなんて真っ平である。


そういえば体調崩してから2週間近く大学行ってなくて、この前久々に行ったらめっちゃ課題出てて乾いた笑いが出た。食堂の真ん中のテーブルを陣取って「12月10日までに8000字以上12000字未満のレポート3つをどう処理するか」について友人達と本気で話し合うも結論は出ない。それでもここにこうやっていっぱい文字を書き連ねているので「大量に文章を書く」ということについては抵抗なくなっていたのが救いだった。2つ終わらせて現在は最後のレポートの総仕上げに入っている。アナテマの新譜を聴きながらやるとだいぶ作業が捗るという事実も発覚し今の自分の無敵感が半端じゃない。小熊ぐらいだったら倒せそうな気がする。

アニメ雑感

新世界より 8話

  • ちょっと出だしが強烈過ぎて状況を整理するのにだいぶ時間がかかった。なぜ学園内に大量のホモカップルと百合カップルが出来上がっているんだ。全くわからない。2年という歳月が何をそこまで変えてしまったというのか。覚と瞬のあれはさすがに引くよ、いくら美少年二人とはいえ単純に画面を直視出来ないですよ。
  • 何かもう話が飛びまくっててあれなんだけど、以前あの図書館が言っていた「未成熟な個体も擬似的な行為をする」ということなんだろうなあと見てて思った。しっかり伏線が機能しているということか。ただ最後のシーンを見て「同性愛はアリだけど異性愛はダメ」ということがぼんやりわかってきた。
  • 2年前の瞬と今の瞬、どちらもキャラクタとしての個性がいまいち明確でない。2年前は皆のリーダー的存在だったのに対して今では人を遠ざけているような印象を受ける。瞬の療養というのが業魔関連のものなのかというのには注意しておくべきだろう。
  • なんか作画だいぶ崩れていて不安になってきたんだけど大丈夫かな…中盤以降で盛り返してくれないかな…

となりの怪物くん 8話

  • 文化祭、それはどんな凡庸な物語にもあらゆる角度から攻められる山場を作ることのできる魔法のイベント。『となりの怪物くん』における文化祭は本編をしっかり踏襲したコメディ中心のイベントになっている。
  • 1話で雫がハルに殴られたことをなぞるようにまた雫がハルに殴られる。ここらへんループしてるように思われがちだけど、実際は時間の流れが確かに存在するので、殴ったことによる雫の対応が1話とまるで違う。雫があの時よりも深くハルの心に入り込んでいたことによる反動が大きい。
  • 大島さんが積極的になってたりぼろぼろ泣いてる夏目ちゃんが可愛かったりとキャラクタ個人における魅力が全面に押し出されていている。個人的には夏目ちゃんと雫の和解が一番の見所だった。あと後ろ髪縛ってる大島さんが絵的に映えるのでもうずっとこのフォームでいてくれないだろうか。
  • 文化祭というイベントが実際のところあんまり機能していないエピソードなんだけど、遊山を学校の中に引き入れて再びハルと対面させたり、ヤマケンや他校の生徒と学校においての絡みを生み出すという意味では効果的だったといえる。それよりもむしろ文化祭というイベントでたくさんの人と話したことによって雫が自分の感情に気付いてそれに向き合おうと決意したことの方が大きい。自らバランスを崩していこうとする雫に対してハルがどうするか、というあたりが残り4〜5話で描ければベスト。

神様はじめました。 8話

  • 亜美ちゃんがもはやヒロインを支える主要キャラレベルの地位まで登りつめたことにひたすら感動している。最初はモブキャラ同然の扱いだったのに。ケイちゃんもいつのまにか親友ポジションに落ち着いていて、奈々美の周りの人間関係の目まぐるしい変化に付いていくのがやっとである。
  • 海ということで当然のごとくテコ入れ回かと思いきやそこは少女漫画らしく比較的シリアスな内容。ただそこまで重くならないように演出やキャラクタの表情に気を配っている様子。
  • 今後は奈々美が出会うより前の巴を掘り下げていくことが話の主軸になりそう。それは過去の古傷を抉ることと同義であり、必然的にストーリーも重くなりがちだと思われるんだが、ここらへんに大地氏の手腕が問われている。

中二病 8話

  • 現実から目を背ける六花と、六花に現実を直視させようとする十花。二人のぶつかり合いを空想中二バトルとして描くことで視覚からの説得力を高めると同時に、六花は圧倒的強さで立ち塞がる「現実」の力を思い知ることになる。
  • 心情描写を丁寧にたどっていくことに一切の躊躇をしない演出が今回の肝。勇太と六花の二人だけの逃避行は現実との対峙にはならず文字通り過去からの一時的逃走。それをラブコメの展開のように見せているのが工夫されてる部分。実際ラブコメ要素も入っているものの、これは一時しのぎにしか過ぎず、逃げていても過去は己に纏わり付く。
  • 今まで六花が勇太に対して抱いている感情がどう考えても親に対して抱くそれに近いことは一目瞭然だった。亡くなった父親の代わりを果たしているようにさえ思える。最大の理解者である勇太と父親を重ねていたのかもしれない。しかし今回の最後のシーンは六花の表情や言葉の抑揚からもわかるように、勇太に抱いていた「親」への感情が完全に変容を遂げて恋になった、という事実が示される。今までの積み重ねもあっていわゆる幼馴染みタイプの惚れ方になっている印象が強いけど、挿入された六花の回想は逃避行のシーン中心に形成されていたことを考えれば、やはり転換点は今回の逃避行だろう。
  • あと個人的にくみん先輩が一色に対して気があるというわけではない、ということがわかったので安心した。くみん先輩は浮世の俗事から遠ざけねばならない。そのための昼寝部だ。

ひだまりスケッチ ハニカム 8話

  • なんてことはない当たり前の日常もひだまりというフィルターを通して見ればカラフルに彩られた新鮮な世界として水晶体に映し出される。晴れた朝に窓を開けて外の空気を吸うという行為でさえ特別なことに感じられ、一日を始めるための原動力となって身体の中に取り込まれていく。ひだまりは癒しを与えるだけでなく、現実世界をも浄化する力を手にしている。ひだまりがあるからこそ現実世界は輝きを保てるのである。
  • 宮ちゃんがかわいい。文化祭の準備の時に後ろ髪を束ねてポニーテールにしている宮ちゃんがかわいい。宮ちゃんはどんな髪型でも似合いそうなわりに髪型(とかファッション全般)に対してあんまりこだわり無さそうなので色々髪型をいじくりたい。あと突き指して右手が不自由になった宮ちゃんに代わって家事全般の世話をしたりご飯食べさせたりするというのもアリかもしれない。
  • 前回の内容から地続きということで今回は文化祭。派手な演出が一切ないのにもかかわらず文化祭のワクワク感というかあの形容し難い昂揚感を自然に表に出せていたのが素晴らしかった。唯一、派手といえば今回は宮ちゃんが怪我したり血糊つけたりとインパクト担当だった。天然ボケ担当でありながらしっかりと物語の下地を支えている。ゆのっちが宮ちゃんに焼きそばを食べさせてあげるシーンも良かったけど、キャンプファイアのそばで二人が踊るシーンも良かったので甲乙つけ難い。
  • お化け屋敷といえば女性キャラクタの魅力を数倍に引き上げられることでお馴染みのファクターですが、ひだまりに関しては女性キャラクタしかいないので必然的に男寄りのサバサバした性格である乃莉ちゃんの株が上がっていった。なずなちゃんは予想通りすぎて、どうせならいっそ半分気を失った状態でお化け屋敷のコースを疾走するくらいの暴走を見せてほしかった。
  • 吉野家先生に関しては自分の魅力を把握し過ぎているということが足枷になっていて、子供っぽい性格と大人らしい体型を兼ね合わせたハイブリッド人間であるというところを過剰に全面に押し出してるせいで逆に引かれるという残念な結果に陥っているので、もういっそ性格を改めて物凄く大人らしい風格を身に付ければいいのではないかな。体型は子供に戻せないし。

武装神姫 8話

出オチ。


BTOOOM 8話

  • 日笠が悪役をやっている。今まで散々正義がどうこう言って堅苦しい役回りに充てられることが多かった(今期のコードブレイカーもそう)日笠が悪意剥き出しのキャラを演じている。
  • カバンを挟んで会話するシーンが今回のハイライトだと思ったりしている。液晶画面・回線という壁を挟んでやり取りしていたネット上でのヒミコと坂本が、このリアル人殺しゲームという現実においてカバン一つ隔てて会話を交わすという、虚構と現実の重ね合わせ。
  • 前回のゲーム参加者の生き残りの女性との会話により脱出の活路が見出せてきた。同時にヒミコの坂本に対する信頼感と不信感のバランスが試されることにもなり、ここらへんが誰が味方になるか敵になるかが予測できないサバイバルゲームの長所を生かしてるなーというところ。

おにあい 8話

  • 露骨なテコ入れ水着回。毎回がテコ入れ回のようなこのアニメにとってそもそもテコ入れ回をやる意味が今のところまるで見出せずに頭を抱えているんだが、まあ面白けりゃなんでもいいということにしよう。
  • 開始二分半で「アホだ、アホすぎる…」と呟くことでしか自我を保てませんでした。そしてラスト4分くらいの秋人をみんなが追いかけるシーンの作画(枚数)の力の入れ様に泣き崩れた。何このお下劣アニメ。低俗も低俗、ド低俗なのになんでこんなに強い信念をもって一切の迷いのないようなシナリオなんだろう。やっぱりアホなんだろうか。
  • 茅原実里は己の感情消して演技してる感じなんだけどキタエリがわりと本気で演技してる感じが伝わってきて恐ろしい。そういう意味でもこのアニメは人間の業が凝縮されすぎていて見てると精神不安定になってくる。
  • なんかジョジョ立ちとかアキンゲリヲンとか出始めて「他作品のパロディもやんのかよ節操ないってレベルじゃないぞー」という気持ちになりました。ただそこまであざとさを感じないのでそこらへんの脱臭作業はしっかりやってるんだなーという丁寧さが垣間見えたのは収穫だった。
  • しかしこれは原作に存在するエピソードなんだろうか。もしそうならこれをどう文章として表現しているのか気になる。オリジナルなら脚本家が頭おかしい。原作にあるなら逆に原作を読んでみたくなった。

SAO 21話

  • 触手、それは創作という仮想世界において現実世界の人間の欲望を最大限に凝縮して仮託した物体である。それがこのアニメにも登場するということは何を意味しているのか、色々と推して知るべき部分はある。
  • 原作読んでいた時から思っていたんだけど、ナメクジたちはいったい体のどの辺りから触手を出すんだろうなあというぼんやりとした疑問が晴れた。まあもっともこの疑問が晴れたところで特に得るものは無く、むしろ何かを失った気分である。
  • 原作では別々に扱われていたアスナの脱出作戦とキリト・直葉の距離感崩壊の二つのエピソードをクロスオーバーさせることにより時間の同時進行を強く意識させる。やっぱ時間ってこの作品では結構意識させないといけないファクターなんだよな。キリトたちが囚われていた2年という期間もそうだし、アスナもスピード重視のアタッカーだし。ネットゲームという仮想空間においては時間の流れが曖昧になるという点も考慮しての構成だろう。
  • 今回はリーファが泣き出すシーンを筆頭に細やかな演出が決まってた感じで、誰がやってるのかと思えば11話ユイ初登場回の演出やってた許平康だった。11話はユイの背丈に関してショックを受けた回なので演出とか正直あんま覚えていない。
  • 余談だけど「触手シーンは頑張ります!」とか事前にスタッフが言ってたわりにはそこまで頑張ってない。To LOVEるを見習えよもっといけただろ。その後のリーファが泣き出すシーンは物凄く上手かったのになぜだ。なぜ今さらクールぶるんだ。

好きっていいなよ。 8話

  • 解毒の仕方が上手い。原作だともうちょっと大和が自分勝手に行動しているんだけど、公園で会話をしている内にすれ違い距離が離れていくというオリジナル構成になっている。魔法のカギをプレゼントするタイミングの入れ替えも良かったな、あれが大和から手を離された前ではなく後にプレゼントされることに意味がある。
  • 愛子のセリフもかなり柔らかくなってて最初の頃との変化を如実に感じさせるし、全体的に見てもかなり「優しい」作りになっていて、尖った印象のある原作からのフォルムチェンジに違和感がない。むしろ原作より良くなっている。
  • 大和がめいに謝りにいくシークエンス、原作ではめいが普通に家にいて和解というスムーズな流れなんだけど、アニメではめいがバイトしていて会えないという筋書きに変わっている。これは海とめいが出会うタイミングが変わっていることに影響されていて、原作では魔法のカギをプレゼントされたすぐ後に海とめいが出会うようになってるのに対して、アニメでは最後の方になるまで海は出てこない。
  • あとめいの家の玄関で和解しなかった理由としては、玄関で和解した後に家の中において結構際どいというかこのアニメのポリシーに反する描写が存在するので、そこを丸々削りたかったという意図もあるだろう。前も言ったけどこのアニメは極端に生々しい描写は敢えて削るという制作手法を貫いているみたいなので。

リトバス 8話

  • これ以上クドが出てくると自我が保てそうにない。まずい。日常会話の中に「わふー」が組み込まれる危険がある。しかしクドはかわいいはかわいいにせよそのかわいさはペット的なものだと認識しているのがリトバス原理主義者たちとは大きく異なる点だろう。
  • 筋肉はパーフェクトギャグ要員だけどこいつに泣かされることはあるのだろうかという疑問が芽生えてきた。春原よりアホさが酷い。
  • クドは前述のようにヒロインというより小動物的なかわいさを内包している。コマリマックスや鈴もそういう感じのキャラクタだし、このアニメにはそもそもヒロインという風格のあるキャラクタがあんまりいないような気がする。美魚、はるちん、来ヶ谷さんの3人が今のところヒロインらしさを発揮している。
  • 佳奈多さんやっぱり素は良い人なんだろうけどゲームだと攻略できないということを知って「やはり麻枝准はわかっていない…」と項垂れている。

マギ 8話

  • リーク通り絵コンテがヤマカン担当の回だった。ただヤマカン特有の濃さはあんまりなくて、良くも悪くもフラクタル以降持ち味を意図的に薄めてきてる感じがする。
  • アラジンとアリババが別れてから再会するまでにだいぶ時間が空いているということがアニメだと分かりづらいのが最大の難点だった。アリババがほんの僅かな間で変わってしまったように見えて良くない。
  • モルジアナの蔑むような目の描き方が素晴らしかったですね。元奴隷だったのにS的オーラを身に纏っているという倒錯がモルジアナ最大の魅力だと考えています。
  • 今回はアリババの過去のエピソードが中心となって構成されていてダレる危険性があったものの、そこは原作シナリオの底力によってなんとか持ちこたえた。

生徒会の一存2期 6話

  • 普通にりんごちゃんが生徒会に絡んできていて何かもう1期で色々と築き上げてきたものが全部崩壊してるんだなーと思いました。義理の妹というご都合設定すら許せてしまう。
  • さくら荘といいこのアニメといい妹を美化し過ぎである。現実の妹はこんなに兄を愛してはいないし現実の兄もまたこんなに妹を愛してはいない。一生相入れぬ存在だと考えるべきである。
  • 前回がギャグ寄りの内容だったのに対して今回はラブコメ寄り。特に知弦さんに対しての追い込みが容赦なかったのがけっこう新鮮だった。普段Sの人が追い詰められてるの見るのめっちゃ面白いですね。
  • 一通り見た最初の感想が「りんごちゃんかわいい」だったのでたぶん脳細胞が徐々に死滅してきている。

イクシオンサーガDT 8話

  • ネタを週またぎでやり続ける心の強さすごい。こういうネタって単発だから爆発力あると思ってたんだけど引き伸ばしても効力あるんだな。
  • 誘蛾灯のシーンではマギとか絶園のテンペストとか色んな既視感が。アオリ俯瞰+光の演出とかもう使い古された手法だけど未だに現役ですねー。
  • 神話と地上の星とゲームネタの融合のあたりが一番弾けてて楽しかった。視聴者のことを全然考えてないこういう自己満足ネタも調理者次第でこんなに面白くなる。
  • 最後らへんはパレスチナ問題とかに被せてきたり社会問題を皮肉ったり風刺が効いている。「アニメでメッセージを届けたい!」みたいな願いはあんまり良い影響及ばさないのにこういう風刺やると皆喜ぶよね。あと最後まで民衆が掌返してDTを責めなかったのは清々しくて良かった。民衆の夢を壊さなかったのは主にセングレンのおかげ。

さくら荘 8話

  • ジャージポニテ眼鏡とか狙ってるとしか思えない。本格的にメインヒロインの座に収まろうというのか。ましろがまともにヒロインとして機能していない隙に空太を奪おうという魂胆か。
  • 夢へ向かっての一歩、主人公が着実に成長している中に恋愛要素が組み込まれているのでわりと「うわっラブコメだ‼」という印象はあんまりない。むしろましろが母親のような役割を果たそうとしているようにさえ見える。自分のことに関しては無頓着であるため他人に対しての包容力みたいなもんが養われるのかなーと思ったり。
  • 美咲先輩の一言で地味にまだ夏休みが続いていたことに気付いてしまった。思えば3〜4話あたりからずっと夏休みだった気がする。学校に行っている時間より寮にいる時間の方が長いのはタイトルに「さくら荘」というワードが入っているから許されるのであって、これが「空太君のペットな彼女」だったら場外からサムゲタン投げられている。
  • ていうか1話の中でテコ入れ→シリアスの流れはよく見るけど、シリアス→テコ入れは見たことない。まあテコ入れを無理なくストーリーに組み込んでいたので露骨ともあざといとも感じないしいいんじゃないかな。ただ空太の立ち直り方はよくわからなかった。なんであんな意味不明な地点でスイッチ切り替わったんだろう。多重人格っぽいぞ。

サイコパス 8話

  • 犯人の手口を探るのが宜野座たち、動機を探るのが狡噛たちという構図で捜査が進められていく。相棒なんかでよく見られる使われる手法で、二項対立的でありながら実際はどちらかの方が捜査が進行しているというパターン。
  • まあしかし初めから狡噛たちに任せておけばいいのではという気はするな。宜野座の方がわりと私情に駆られている感じがする。
  • 犯人側のやり取りは案外単調なのかと感じさせた前回から一転、今回は犯人側の方が盛り上がっているという状態で正直落差の激しさに首を傾げる部分がある。というかアバター事件もこの事件もそうだけど、ラストは犯人側で全部片付けてしまってまともに執行官たちが活躍するシーンを全然目にすることができない。例えば犯人の王陵理華子が犯人側ではなく執行官側に殺されていたらどうなっていただろう。
  • 王陵理華子の最期がぼかされていたというか、カメラワークによって見えないようになっていたことにより「ここ虚淵じゃないな…」とわかってしまうので面白い。アバター事件の時には首締め殺人の瞬間を真っ向から描いていてそれなりの衝撃があったけど今回は最初から最後までとにかく死体を「死体」に見せない、というテーマの元に作られている感じ。アバター事件では「あっここまでならやっていいんだ」という線引きの境界線判定基準が増えたんだけど今回は単純に人間の美意識みたいなものを見せられて「面白くなりそうだ…」と思ったあたりで幕引きという、ちょっと消化不良が否めないエピソードだった。

ロボノ 8話

  • やっぱおれフラウさん苦手ですね。どうしよう。というかこのアニメのパロディ全般的にきつい。千代丸のセンスなのか知らんけどつらい。「お前らはこういうの好きなんだろ?」という意図が透けて見えるようだ。
  • 展開がここにきてまだ加速していく。NASAのロボット計画やレーダードームのプレートが開いたり。しかし何よりも驚愕したのがシュタゲでおなじみの綯ちゃんが大人の姿になって現れたことである。あの子がこんな美人になって再び目の前に現れたということ自体もうご褒美でしかないわけですが、物語のキーキャラクタみたいな感じで動いているのが「ただのファンサービス」という扱い以上のものを感じられて良かった。しかしここまでやってきて一番好きなキャラが綯ちゃんってのはどうなんだろう…
  • 主人公が完全にバーストリンカーなのはちょっと想定外だった。ていうかこれもう病気じゃなくて必殺技並みの特殊能力だろ。これなかったら主人公死んでたし、昴もロボ部に入らなかったかもしれないし、何気に超重要な能力だよな。
  • 余談だけど公式アプリの宣伝が完全に変質者の図で爆笑した。これ地上波に流しちゃあかんやつや。

To LOVEるダークネス 8話

  • 今回は開始約2分半で光が差し込んできた。なんか最近光規制の入る早さみたいなものを追い求めている気がするんだけどどこに向かっているんだ。
  • 美柑メインのエピソードは意外と多いんだけどリトを取り除いたうえでの美柑視点のエピソードってあんまりなかったように記憶している。九条先輩と美柑という絡み自体ヤミとの重ね合わせを図るという意図が先行しているので何とも言えないんだけど、まあ九条先輩いいキャラなのでもっと出番がほしいところですね。
  • 美柑というキャラは絶対的にハーレム計画から外される存在でありながらこの作品の中で圧倒的な存在感を放っていて、それはダークネスの主役であるヤミとの接点が他キャラに比べて多いことが大きい。そして同時にTo LOVEるシリーズの主人公(一応)であるリトの血縁者であることが他キャラを寄せ付けないアドバンテージとして機能している。この手の作品だと「実は血が繋がっていなかった」という設定を持ち込んでくるんだけどこの作品はたぶんそういうことしないんだろうな。
  • リトが美柑に駆け寄ってきた時、リトの顔を映す前に望遠で三人が橋の上に立っている絵を映すシーンが一番良かった。そこからリトの姿のアップで美柑の回想との重ね合わせができる。
  • 美柑の回想の時に流れていたBGMが良かったんだけどこれ多分サントラはBD付属品になるんだろうな。採算合わないから抱き合わせになるのは合理的だけどサントラだけほしい人間にはつらい現状である。

乃木坂春香の秘密ふぃなーれ 最終回


超絶順当な最終回。いちおう全ての伏線を回収しているので(今までの登場キャラクタのほとんどを無理矢理登場させたのはちょっと強引過ぎた気がする)物語としては綺麗な幕の引き方だなーという感じだった(ちょっと古臭かったけど)。ただあんまりにも綺麗な終わり方だったので「ああ終わっちまったんだなー」という寂寥感がない。


結婚エンドはもう読めてるどころか最初からわかってたようなもんなので特に文句なかったんだけど、最後の二人のセリフは余計だったなーという気がする。もうふぃなーれ3話目の時点で「秘密」というファクターは取っ払われたんだし。


OVAにしては作画がだいぶ手抜きに感じられたものの、変化したというわけではなく時代に取り残されたというタイプの作画の悪さなのでそこまで気になるわけではない。意図的に変化させて受け入れられなかったハヤテ3期を見るにつけ、作画と時代のトレンドをシンクロさせるのって難しいんだなーと痛感する。


このアニメは基本的に話が佳境に入ると戦闘ものになるきらいがあるんだけど(春香の親父とのバトルとか婚約者争いとか)、今回も躊躇うことなく戦闘ものになってて思わず笑ってしまった。それ以外にやり様がなかったのか。オタク趣味を隠している女の子がヒロインという妄想的設定の上にさらに妄想を積み重ねたような展開の連続で脳味噌を蕩けさせるのがこのアニメの持ち味であるというのに、なぜ戦闘だけはリアル志向で頑張ろうとするのか全くわからん。ていうか殴り合いで解決される物語ってよく考えたら昭和脳だよなー。この21世紀に親父と婿との殴り合いを見せられるというのはなんかタイムトラベラー的感覚がある。


今回の親父とのガチバトルを見て、やっぱり立木文彦氏によってこのアニメは地に足付けてたんだなーと再認識した。この人が親父やってなかったらこのアニメめちゃくちゃ不安定だったろうなとぼんやり。喋るだけで場を制するオーラがある役者の強さ半端ない。「行くがいい、息子よ」はこのアニメの中で一番良かったセリフです。何だかんだで力抜いて楽しめる系統の作品で1期から今までそこそこに面白かったのでシリーズものとしては結構評価できる内容。